Before/施術前
After/施術後

この施術に関して
粉瘤を放置しておいてOKかどうか?という質問ですが、必ず『No』と答えています。粉瘤は皮膚腫瘍です。腫瘍です。デキモノです。デキモノを体に抱えていることにメリット(長所)があるとは思えませんし、粉瘤の場合はいつ炎症を起こすか分からないというリスクを考えるとデメリット(欠点)しか思いつきません。早めに摘出することを強くオススメします。小さければ傷も小さく済みます。
今回は、腫瘍と皮膚を含めて摘出しました。
首にできた腫瘍を摘出した場合には術後の出血が危惧されます。
首は動きます。動く部位を固定するのは首を動かすな、動かせないに繋がります。そうならないように今回のような大きなデキモノを取った場合にはドレーンという管を創部に留置します。
小さなものは入れない場合もあります。確実に止血が行われて入れば行いません(*術者の判断となります。)。
粉瘤(ふんりゅう)・アテロームの
手術合併症
出血、感染、術後瘢痕問題(ケロイド、肥厚性瘢痕などの発生)、麻酔によるアレルギー、再発など
粉瘤(ふんりゅう)・アテロームの
料金
粉瘤手術にかかる自己負担金
露出部 ¥5,000〜¥14,000円
非露出部 ¥4,000〜¥13,000円
*露出部とは、半袖半ズボンの衣服を着用して衣服で肌が覆われない部位、例えば顔や首、前腕や膝下などの部位を言います。一方で、非露出部はその反対で衣服で覆われている部位を示します。
*費用の幅は、部位や大きさによって変わります。
術後の経過
治療前
盛り上がっている部分が腫瘍です。粉瘤は厳密言えば皮膚から発生しています。
治療前
計測すると4cm以上あります。
デザイン
皮膚を含めて切除します。
術中所見
粉瘤は袋があるので、その袋を破らないように摘出する。このように「クリッ」と丸々取るのが原則です。袋が残されると再発の原因となります。
術直後
摘出した直後です。ドレーンというチューブを入れます。ドレーンは翌日には抜去します。首は術後の固定性が悪い場所です。術後の出血防止をする上でこのドレーンは重要です。
術後2週間後
まだ2週間なので傷は目立ちますが、月単位で見ていくと首のシワに重なり分からなくなります。




今回ご紹介するのは粉瘤に関してです。
よく、「粉瘤は放置して大丈夫ですか?」
だったり、
「別な皮膚科の先生はそのままで大丈夫だよ!」
って言われたんですけど・・・
と言われます。
患者さんとしては医師にそういわれたらそうするかもしれません。
でも、今回ご紹介するような粉瘤を放置していたら・・・・
ぞっとします。。。