CASE REPORT目元の施術事例

スカーレス＝傷がない・・・、手術の後の傷がないのは形成・美容外科医にとって永遠のテーマです。絶対そんなことはあり得ない（傷は絶対消えない）のですが、傷があるのか？ないのか？分からないところを目指していきたいのが形成・美容外科医です。

時折過去にわたしが手術をした患者さんに久々にお会いになった時に、カルテを見ずに診察すると『あれ？どこでしたか？？』みたいな会話になっときは、本当に手術は成功だなぁって実感することがあります（執刀した自分も分からない・・・）。今回はそのようなテーマに挑んだケースとなります。

このケースでは、過去に二重埋没法を他院で受けたことがある方です。右目は問題ないのですが、左目の埋没が取れてしまいました。埋没法が取れるのであれば次のステップでは切開法を勧めることがあるのですが、その場合、片方だけ切開法を行うと左右差が無くなるまでに時間がかかる。

また、埋没法ではほとんど傷が残らないのが二重切開法では傷跡が目立たなくなるまでには時間を要する・・・、自然さと希望のライン（今回の場合では右と同じ高さ）を出すためには二重埋没法が良いのですが、緩みや取れてしまうことがあるのでそれを補いたい。スカーレス二重術では睫毛の直上ギリギリを切開します。

その場合の傷跡はほとんど言っても良いくらい傷跡は目立ちません。このケースでは術後の写真（After）がまだ３ヶ月なので睫毛の上にある傷がまだなんとなく分かりますが、術後６ヶ月もしたら分からなくなります。また目を伏せた時（下を見た時）の状態で二重の食い込みは認めません。

①自然な仕上がり、②二重の食い込みラインが認めない、③緩む、取れる可能性が少ない、④理想の二重幅

これらを求めることができるのが、今回ご紹介したスカーレス二重術となります。