10代 女性
お悩み:ニキビ、ニキビ跡、毛穴の広がり
新たなニキビは、ほぼ出来なくなりました。だからといって、ここで治療をストップしてしまうと再発する可能性があります。したがって、これからはホームケア(当院で扱っているエンビロン化粧品など)や定期的なクリニックでのピーリングを行うことで、再発しにくいお肌作り+α←美肌!を目指す、、これから重要なのです。。。
ニキビとニキビ跡治療は別に考える必要が有りますので、それはまたの機会にお話しするとして、
今回は、『ニキビ跡治療』の代表的な治療器=フラクショナルレーザーに関して説明したいと思います。
基本アブレージョンタイプ(蒸散タイプ)のフラクショナルの代表がCO2なのですが、
↑このように、出血せずに細かなを穴をあけてます。そして、その穴は創傷治癒によって埋まるので、ニキビ跡のように瘢痕化(瘢痕組織と言われる繊維性基質です)している部分を壊し、その後に新たな皮フの再生が期待できます。。。
ですが、元々これは白人=瘢痕化しない(人種によって傷跡が目立たない、目立たない順番としては、白人<アジア人<黒人)人種に向けて作られた治療器であるため、我々アジア人には不向きだと言われております。なぜなら、瘢痕が悪化したり、色素沈着になったりすることがあるからです。ニキビ跡は改善したけどシミが増えてしまって・・・、というのは何か本末転倒の状態です。
ですから、M’sではそのようなことがないようイントラセルを用いて行っているのです。
フラクショナルレーザーは皮フに穴をあけます。それは蒸散=やけどを起こしながら穴を開けています(だから、出血しません)。熱を真皮奥深くまで浸透させ瘢痕を壊し、そして真皮内のHeat shock proteinの活性を促し、新たな構築を生み出すのがニキビ跡治療のコンセプトです。つまり、真皮奥深くまで熱が入ればいいのですから、皮フ表面のダメージは最小限であるということが合併症=色素沈着、瘢痕の悪化などをせずに済むのです。
話は変わりますが、我々外科医が皮フを切るときに用いるものとしてメスがあります。メスには2種類あって、1.刃物と2.電気メスがあります。絶対的に1.刃物で切った皮フの方が治りが早いし、後々の傷跡も綺麗なのは外科医とくに形成外科医であれば常識です。
ですから、イントラセルは皮フに穴を開けるときに針=鋭い刃物を使用し、その針先から高周波=熱を発生させます。前述のようにニキビ跡治療は真皮奥深くに熱が届き、皮フ表面はダメージが少ないという結果を期待するのには合理的な治療器なのです。
上記の症例の方をみればわかりますが、色素沈着や瘢痕といった合併症は認めません。
イントラセルによる合併症
出血、感染、乾燥、ニキビの悪化、皮膚知覚障害など