眼瞼下垂症の原因には、
原因としては、様々ですが、主には
- 生まれつき(先天性)
- ケガ(外傷)
- 老化(加齢性変化)
- コンタクトレンズ(とくにハードレンズ)
- 過去に二重手術の経験がある
など、が挙げられます。
また、片方(片側性)だけの場合もありますが、両方(両側性)の場合もあります。
今回ご紹介するのは、4のハードコンタクトレンズ長期着用(10年以上)によって起こった眼瞼下垂症の方です。
典型的な眼瞼下垂症です。
↑で認めるMRDですが、この計測値だけで注目すると軽症ですがこれは前頭筋の代償が働いて状態での撮影です。
代償を働かないように=眉毛挙上をさせないで目を開いてもらうと、MRD=0mm程度になってしまいます。
ハードコンタクレンズ性眼瞼下垂症は、コンタクトという異物によって引き起こされる慢性炎症が、眼窩内に癒着が引き起こし挙筋腱膜〜眼瞼挙筋の運動が障害されます。 ですから、ハードだけではなくソフトコントレンズを着用している方でも眼瞼下垂を起こす可能性はあるのです。
皮膚を切開して術野を展開していくとすぐに癒着を認めました。
このケースでは癒着は高度でした。
癒着解除は、正確な解剖知識のもとに繊細な手術操作を要します。
癒着を解除するとこんなにも綺麗な眼瞼挙筋を認めました。眼瞼挙筋自体は脂肪変性などしていないので腱膜を正しい位置に固定し直すことで挙筋機能は改善するだろうと予測できました。
眼瞼腱膜とミューラー筋の間を剥離して、筋膜移行部の厚く肥厚した部分を瞼板にしっかりと固定します。
ここまでが眼瞼下垂症手術における主たる目的である挙筋機能を改善するまでの手術工程です。
手術の半分が終了しました。
次回は、残り半分の工程を紹介したいと思います。
眼瞼下垂症の
手術合併症
出血、感染、術後瘢痕問題(ケロイド、肥厚性瘢痕などの発生)、麻酔によるアレルギー、再発、ドライアイ、一過性の視力低下、顔貌の変化、二重の左右差、上まぶたの皮膚知覚障害など
眼瞼下垂症の
料金
粉瘤手術にかかる自己負担金
眼瞼下垂症手術(挙筋前転法):片側 約 ¥22,500円
眼瞼下垂症手術(挙筋前転法):両側 約 ¥45,000円