今回ご紹介するのは、眼瞼下垂症 40代 女性です。
M’sに初診でいらした時には、『眼瞼下垂症』の症状ではなく違った症状:一般皮膚科のことで来院された方です。そのことで治療をしている最中にお話しなどをしていると、
・目が開けづらそう
・眠そうな目をしている
・おでこに力を入れている
・上を向く時に顎をあげる
そして、本人に確認すると
・頭痛
・肩こり
・眼精疲労
など
眼瞼下垂症に当てはまる項目がピッタリと一致するので治療を行うことになりました。
詳しくは、↓
↓ 下図をご覧ください。
瞳孔縁はギリギリ見えていますが・・・
ですから、何もしなければ下記に示すように眼瞼下垂の重症度分類でいうと軽度となりますが、
眼瞼挙筋機能を代償している(代わり助けている)眉毛の挙上を指で抑えると、中度〜重度となります。
夕方になると症状は強くなり目を開けているのがやっとということなので非代償期に入ってしまった眼瞼下垂と言えます。
この方は、治療するまではメガネをかけられていたのですが、以前はハードコンタクトレンズを使用歴がある方でした。
↓術中所見ですが、隔膜を切開して眼瞼挙筋を確認するところですが、隔膜を切開すると通常眼窩脂肪が見えてきます。眉毛の方から摘んで持ち上げているのがその眼窩脂肪ですが簡単に持ち上げることができません。というのは、眼瞼挙筋腱膜の上にある眼窩脂肪がベッタリと癒着しておりこの癒着を解除しないと挙上できないのです。
*通常癒着ない状態では眼窩脂肪と挙筋腱膜はスムーズ何も干渉することなく個々に存在しています。
体内で何か炎症があると脂肪組織はそこに遊走してくる性質があります。脂肪は非常に優秀な組織です。それだけえクッションとしての役割もするのですが、炎症を抑えたり修復を手助けたしたりしてくれる組織です。
術後2週目の状態です。瞼縁に軽度の浮腫みが残存しておりますが、上方視も良好で黒目のバランスも非常に良い状態です。二重幅もほぼ対称的です。
2週間なので切開線の傷跡はまだ目立ちますが、下方視でも極端に二重が食い込んでいないので『自然な二重』と思われます。
↓術前・術後の比較です。
『患者様の声』を下記のよう頂きました。
当初、眼瞼下垂と言われてもピンとこなかったようです。これが『自然』(*症状があってもどうしようもないものと諦められていたようです。)だと思われていたようです。
ここに掲載している過去の記事を見て読んで頂き、『自分もあてはまる!』と認識していただけたようです。
今回のこの記事に使用させて頂いた写真に関して、自分のように症状に悩んでおられる方や治療するのに不安になっている方にも知っていただけるようにと、掲載許可をいただきました。
眼瞼下垂症の
手術合併症
出血、感染、術後瘢痕問題(ケロイド、肥厚性瘢痕などの発生)、麻酔によるアレルギー、再発、ドライアイ、一過性の視力低下、顔貌の変化、二重の左右差、上まぶたの皮膚知覚障害など
眼瞼下垂症の
料金
粉瘤手術にかかる自己負担金
眼瞼下垂症手術(挙筋前転法):片側 約 ¥22,500円
眼瞼下垂症手術(挙筋前転法):両側 約 ¥45,000円