本日ご紹介するのは、
二重⇒一重です。
実は、あるテレビ番組の検証企画で、
「美容整形で、二重にしてほしい人はいるが、二重から一重にしてほしい人は本当にいるのか?」
という番組を見ました。
この番組を見たのは、今回ご紹介する方の手術を終えてからのことでした。番組内では都内美容外科Drに聞いて回るという形式でしたが、そういった要望(二重⇒一重)の方を探してもなかなかいない状況でした。
でも、「いる!」と確信を持ちながら見ていました。
なぜなら、二重を一重にしほしい!という方は実際いたからです。
では、早速ご紹介します。
ケースは、70代 女性 30年前に某美容外科で二重切開手術を受けられたようです。
*たしかに、美容外科にご相談にくるかたのほとんどは一重⇒二重という要望の方がほとんど、というかほぼ全員がその要望です。二重だけど、どうにかしたい!、二重幅が大きいので小さくしてほしい、二重幅のバランスが左右悪いのでという修正をご希望される方はいます。が、『一重に戻したい!』というのはこれまでありませんでした。
お話を聞くと、
「年齢の割に二重がはっきりし過ぎていると人から言われた」、
「いまさらかもしれないが、年齢相応の目になりたい」、
「先生(私)のような綺麗な一重にしてほしい」、、
*ちょっと複雑です、笑
ということで、目を診察すると、、
二重は平行型です。黒目は開いてますが、年齢相応プラス切開術既往の影響と思われる軽度の下垂を認めます。
まつ毛から前回手術の切開線(現在の二重の折りかえり点)までの距離は9mmです。くっきりした二重=見かけの二重幅を大きく見せるには確かに切開線を高めにとることが多いのですが、皮膚がどれくらい被っているのか、目の開き(黒目の大きさ)がどうなのか?でしあがる二重幅を決まります。この方の場合、30年以上前に行われていて、現在では皮膚も垂れてきているので、おそらくは当時はもっと二重幅がクッキリしていたのではと推測されます。
本題の二重⇒一重ですが、非常に難しい手術だと思います。仮にできたとしても工程をいくつか踏まないと無理だと思います。
また、一重と二重の違いは↓のようになります。
ポイントとしては、③の挙筋腱膜の位置を思いっきりまつ毛あたりにさげて、眼窩脂肪を復活させるということです。また、過去の切開術でできている瘢痕とよばれる癒着も解除しなければならない・・・
大変です。ほとんどのDrは不可能だと言うと思いますし、わたしも同感です。
ですが、可能な限りこの方の要望に応えるためにカウンセリングを行いました。
まず、カウンセリングのポイントは、
『一重は目という機能にとってはよくない』、
ということをまず理解していただくということでした。
*以前から眼瞼下垂のところで説明しているように、一重=隠れ眼瞼下垂ともいわれています。先ほどの説明にもあったように挙筋腱膜の位置が低いので眼瞼挙筋に伝わる力が減る、眼窩脂肪などによって開瞼抵抗の原因になります。
したがって、くっきりとした二重幅=見かけの二重幅が多いのであれば、それをすくなくして、いわゆる『奥二重』の形は?ということを提案しました。
一重にすることが目が負担にかかること、今からの完全一重形成は難しいということをご理解して頂き、ご本人からは『奥二重』ということで、二重幅の引き下げ=過去の二重切開術の修正ということで今回行いました。
↓ 結果:術後の経過です。
術直後から1週間はさらにくっきりとした二重幅?になったと思われますが、これは術後の腫れの影響です。1か月経過しても腫れは残っています。というのは、二重切開、眼瞼下垂術後の修正は、通常の初回手術に比べて腫れます。
そして、
↓術後2か月後の状態です。
見かけの二重幅は少なり、かつ黒目の大きさは大きくなりました。
目を閉じた状態です。二重の折帰り線は低い位置で固定されています。また、前回よりくっきりとした食い込みはないような状況です。
↓術前後の比較です。
黒目の大きさは術前に比べて大きくなりました。また、見かけの二重幅も小さくなり、御本人ご要望のとおり奥二重のような結果が得られました。
ご本人も大変満足されています。
施術のリスク:だるさ・熱感・頭痛・蕁麻疹・痒み・むくみ・発熱、目がゴロゴロする、左右差があると感じる、違和感を感じる、目の上、目の下のくぼみなど
価格:片目 ¥125,000〜¥200,000(税別)