今回ご紹介する方は、30代 女性 帝王切開後の創部トラブル=肥厚性瘢痕でお悩みでした。
過去に帝王切開を2回施行され、術後創部の傷が赤く腫れ上がり、痛みも伴い夜も寝られないということでした。他院でステロイド含有テープなどの治療も行われましたが、改善されないということでM’sを受診されました。
傷が『ミミズ腫れ』という表現がされるかと思いますが、まさしくそのような傷でした。
赤いということは傷の中では活動性=炎症が起こっている状態です。この赤みを抑える必要があるのですが、侵襲の軽い順番で治療を列挙すると、
①テープ療法
②シリコンシート
③ステロイド含有テープ
④ステロイド注射
⑤手術療法
+放射線療法
となります。
手術創部などに対しては術後早期から①を正しい方法で行うことでこのような“傷のトラブル”を回避することもできるのですが、様々な要因が加わることで今回のような創へとなっていくこともあります。
Z形成を4箇所行いました。
Z形成及び傷跡修正の過去の記事に関しては、
こちらを
→
傷跡修正
傷跡修正(キズアト)W形成
術後の経過です。
傷が成熟するまでは約1年経過を要します。
1年後の結果です。
恥骨結合部の上に一部赤いところが認めますが症状(かゆみ、痛みなど)は認めません。
皮膚・皮下腫瘍摘出術の手術合併症
出血、感染、術後瘢痕問題(ケロイド、肥厚性瘢痕などの発生)、麻酔によるアレルギー、再発など
皮膚・皮下腫瘍摘出術の料金
粉瘤手術にかかる自己負担金
露出部 ¥5,000〜¥14,000円
非露出部 ¥4,000〜¥13,000円
*露出部とは、半袖半ズボンの衣服を着用して衣服で肌が覆われない部位、例えば顔や首、前腕や膝下などの部位を言います。一方で、非露出部はその反対で衣服で覆われている部位を示します。
*費用の幅は、部位や大きさによって変わります。
主な副作用・・・内出血、傷跡の赤み、色素沈着、傷跡、ケロイド、再発
※症状、肌質により効果に差があります。
*保険適用された場合の治療はすべてメスによる切除法となります。
料金
【自費診療の場合】
傷跡修正 10cm以内 ¥100,000円
別途、お薬代+麻酔代:¥5,000円、初診料:¥2,000円