この施術に関して
以前、一重は目によくないという記事を書きましたが、やはり一重はよくないことがわかります。このようにまつ毛が刺さる原因にもなります。今回ご紹介したケースでは過去の手術によって糸が絡み合って瘢痕組織を皮下組織で作りそれが障害となって開瞼(目を開く)障害にもなっていました。眼瞼下垂症手術を行うことで瞳の大きさも大きくなり、まつ毛も上がり、大変開けやすくなったということです。
今回の施術内容
上下同時に行いました。
上まぶたに関しては、この方の場合は眼瞼下垂でした。過去の埋没糸が癒着を起こし開瞼障害を起こしていました。
取れた糸が↓こちらです。
挙筋前転固定を行い、まつ毛が前方に向くように固定を行います。
下まつ毛に関しては、皮膚を切除して瞼板を露出させます。この時前回使用したと思われる糸が見つかりました。糸を取って、皮膚–瞼板–皮膚の順に固定を行いました。
術後の経過
治療前(側面)
治療後(側面)
術後の経過
Before/施術前
手術直後
術後1日目
術後7日目
術後14日目
術後30日目
施術カテゴリー
施術の説明:
上下逆さまつげ修正術:切開法にて逆さまつげを修正します。
施術のリスク:
出血、感染、術後瘢痕問題(ケロイド、肥厚性瘢痕などの発生)、麻酔によるアレルギー、再発、ドライアイ、一過性の視力低下、顔貌の変化、二重の左右差、上まぶたの皮膚知覚障害、目の中のゴロゴロ感、頭痛、吐き気、再発など
施術費用: 上他院修正に関しては診察結果により料金が異なります。
今回、ご紹介するのは『逆さまつ毛』です。
それも、上下の逆さまつ毛です。
過去に治療歴がある20代の方です。
*上まぶたは埋没法、下まぶたは切開法を地元の眼科医院で行なったということです。
逆さまつ毛とは?
まず、逆さまつ毛に関して説明します。
通常まつ毛(睫毛)は、上・下のまぶたの先端に生えています。
上まぶたの睫毛は、前方から斜め上前方に生えており、下まつげは前方に向かって生えています。
理由は、大事な目をプロテクト(防御)するためにあると思われます。
頭上から落ちてくるチリやホコリなど、また目を閉じた時で異物が目に接触しないように上下の睫毛が重なり合って異物の侵入をくい止めるためと考えられます。
ですが・・・、
逆さまつ毛は、読んで字のごとく本来のまつ毛の機能が逆さになっています。
それではご覧ください。↓
正面
側面
逆さまつ毛になると・・・?
上まつ毛は、側面で見てそれほどでもないように見えますが、正面から見ると全体的に下向きに生えており、とくに内側のまつ毛の先端は眼球に接しおります。
一方、下まつ毛は完全に眼球に接しています。
ご本人としては目を閉じるたびに痛くてコンタクトレンズを着用しないと生活ができないということです。
黒目の部分の表面を角膜といいます。角膜には三叉神経第1枝が支配しております。大事な視力という機能を司っている目なので異物などで目の表面が傷つかないように、ちょっとでも異物が入ったら痛みで教えるように角膜表面の感覚閾値は低く設定しいます。ですから、ちょっとでもまつ毛が入ったり、ホコリが入ったりしただけで目が痛くなるのはそのせいです。
慢性的にまつ毛が刺さっていたら非常に痛く、不快であることは容易に想像ができます。
*二重の人に逆さまつ毛はいません。一重だから逆さまつ毛になります。
一重と二重の構造上の違いに関して、詳しくは↓
一重と二重の違い