老け顔に見られる顔の印象は、加齢・重力による脂肪の偏在、顔面の筋肉のゆるみが原因です。
顔の印象を変えて、若返り施術として有効なのが顔の脂肪注入で、やせてしまった部分や凹んでしまった適切な部位に、適切な量の脂肪を足すことで、顔の印象が変わります。
今回は、老け顔の改善・若返り施術でもある顔の脂肪注入について、ご紹介します。
しわ改善のヒアルロン酸注入と迷っておられる方もお読みください。
脂肪注入とは?
太ももの内側から脂肪を採取する脂肪吸引を行い、適切な部位に適切な量を皮膚~皮下~眼輪筋内~骨膜上に細かく脂肪を注入します。
安全性が高く、生着した脂肪であるため、半永久的な効果が期待でき、注入後の効果としては、ふっくらと若々しい印象が得られます。
注意点として、脂肪注入においては、”細かく注入すること”が重要です。
細かく注入しないと、脂肪細胞が壊死に陥ってしまいます。生着すれば、他の補充材料と異なり、減ったりすることはありません。
※顔の脂肪注入は、入れすぎに注意する必要があり、医師の技術で術後の結果が大きく異なります。顔は印象を決定づける重要なパーツのため、顔の脂肪注入専門の名医に任せることをオススメします。
最初にご自身の体から丁寧に脂肪採取を行い、余分な排泄物である麻酔・血球成分を取り除きます。
新鮮な脂肪細胞を適量注入します。この手順により、凸凹・シコりになる心配はありません。
最近では、脂肪注入は『切らない若返り治療』として注目されるようになってきています。
脂肪注入ができる顔の部位
- 1.額
- 2.側頭部
- 3.頬(前面/側面)
- 4.ほうれい線
- 5.顎
- 6.口唇
- 7.マリオネットライン
- 8.上眼瞼くぼみ
- 9.下眼瞼くぼみ
- 10.眉間
顔のパーツを上(上顔面)・中(中顔面)・下(下顔面)にわけて行い、求める仕上がりのバランス・ダウンタイムなどを配慮し、その方にとってより良い治療を医師がご提案します。
顔の脂肪注入のメリット・デメリット
メリット
- 注入する皮膚には、跡がほとんど残らない
- 治療時間は30分以内で短い
- 脂肪細胞はご自身の細胞を使用するため、 異物反応を起こすことなく安心
- 注入した脂肪は注入部位に定着するため、効果は永久的
デメリット
- 適量の注入が重要なため、入れすぎには注意
- 赤み・腫れ・内出血などが生じる場合がある
- 感染症を起こしたり、注入部にしこりができることがある
ヒアルロン酸注入と脂肪注入の違い
美容業界においては、若返り成分として有名なヒアルロン酸ですが、ヒアルロン酸は人体由来の成分で、コラーゲン組織を保持する働きがあります。
お肌のみずみずしさ・柔らかさを保ち、保湿効果を期待できるのがヒアルロン酸です。
ヒアルロン酸は、加齢と共に人体からの量は減少していきます。
減少したヒアルロン酸を鼻・ほうれい線・目の下(クマ・たるみ)・涙袋・唇・顎など顔の各部位に注入することで、気になるお肌のくぼみ・シワなど、若返り効果をもたらします。
施術時間が短い上に、ダウンタイムも少なく、効果をすぐに実感することができる手軽さが人気のポイントです。
ですが、ヒアルロン酸注射はすぐに効果が実感できる対処療法であり、根本治療ではないので、一定の持続時間が過ぎると、効果が薄れてきます。
持続期間には個人差がありますが、約3ヶ月〜1年ほどのため、1年に2〜3回注入される方が多いのが現状です。
対して、脂肪注入はヒアルロン酸注入に比べると、腫れや内出血などのデメリットがありますが、下記のようなメリットがあります。
ヒアルロン酸注入に対する脂肪注入のメリット
- ヒアルロン酸注入のように繰り返し注入する必要がなく、脂肪注入は1回のみの治療ですむ
- ヒアルロン酸は時間とともに吸収されるが、脂肪注入により生着した脂肪は残り半永久的に持続する
- 脂肪注入を行えば、肌質改善や脂肪吸引をした部位の脂肪を減らすことができ、痩身効果も得られる
どちらが良いか最終的な決定は、個人差によるところもありますので、まずは専門の医師によるカウンセリングをオススメします。
顔の脂肪注入の方法・種類
脂肪注入には、従来法とピュアグラフトの2種類があります。
ピュアグラフトの脂肪移植は、これまでの美容医療・再生医療の実践方法を変え、患者様の要求に合った施術結果を実現しています。
10年以上にわたる研究を重ねた結果、ピュアグラフトは、移植片の長期保持力を改善する脂肪移植システムとなります。
従来法とピュアグラフトとの大きな違いは、上記のような脂肪細胞の抽出方法にあります。
従来法では、脂肪吸引で抽出した液を遠心分離機にかけて拡販して、脂肪細胞のみを抽出していましたが、ピュアグラフトは、脂肪吸引後の益をろ過し、不純物を取り除き、脂肪細胞をよりピュアな状態である上質脂肪にすることができます。
ピュアグラフトは、従来法に比べて注入後のしこり形成のリスクが抑えられ、注入後の生着率が50~70%と高く、さらに脂肪の純度が高く、よりピュアな状態に近い脂肪細胞を注入するため、効果も持続します。
おでこの脂肪注入(ピュアグラフト) 施術事例
おでこに丸みがあると、光が反射し、キラキラします。
顔のカギとなる自然で美しい、丸みのあるふっくらおでこになりました。
頬のこけ【ロンバーグ症候群(顔面片側萎縮症)】の脂肪注入(ピュアグラフト) 施術事例
顔面の萎縮をきたす病気であるロンバーグ症候群は、特に脂肪層が萎縮するので、脂肪移植=遊離脂肪移植が有効です。
脂肪移植をした脂肪をピュアグラフトで精製して丁寧に細かく、様々な層に注入し、レーザートーニング治療も行い、色素沈着は徐々に薄くなってきました。
共通する施術のリスク:
出血、感染、皮膚の知覚障害、だるさ・熱感・頭痛・蕁麻疹・痒み・むくみ・発熱、左右差があると感じる、違和感を感じる、皮膚の凹凸など
目の下の脂肪移植・脱脂、入れすぎ・取りすぎなど失敗後の修正治療
目の下の脂肪注入の基礎知識については、上記もご覧ください。
脂肪注入後の経過・ダウンタイム
脂肪注入はダウンタイムが少ないのが特徴で、とくにピュアグラフトは、脂肪の生着率が高いです。
※施術の翌日から通常通り仕事に出勤される方が多く、ほぼダウンタイムがない施術です。
※施術後、一般的には約3ヶ月が施術結果の安定期となります。
※腫れについては、下まぶたなどパーツに対する脂肪注入の場合、1週間〜10日ほどで落ち着きます。
※内出血が生じた場合、メイクでカバーでき、2週間程度で落ち着きます。
料金・注意事項
基本料金(部位1箇所のみ)
- 脂肪注入(従来法) ¥220,000(税込)
- ピュアグラフト ¥330,000(税込)
※額を基本料金とする場合は、従来法¥275,000、ピュアグラフト¥330,000
2箇所以上を希望される場合、各部位の追加施術料金
- 額 ¥275,000(税込)
- 目の上のくぼみ ¥165,000(税込)
- 目の下のくま ¥220,000(税込)
- ほうれい線 ¥220,000(税込)
- 口角 ¥110,000(税込)
- こめかみ ¥165,000(税込)
- 頬のこけ ¥220,000(税込)
まとめ
- 手軽にできるヒアルロン酸注入と比較して、長期的な効果のある脂肪注入、どちらが良いか、状況に応じて判断する
- 老化改善・若返り効果のある顔の脂肪注入は、入れすぎに注意して、専門の医師による治療を任せる