
皮膚の下にできる「できもの」は見た目では区別がつきにくく、「粉瘤(ふんりゅう)」と「ほくろ」は特によく混同されがちです。しかし、これらは原因や性質が異なり、治療法も違います。
今回の記事では、粉瘤とほくろの違いをわかりやすくご説明し、早めの診察がなぜ大切かを解説します。
粉瘤ができる原因・症状

粉瘤は、皮膚の内部に老廃物や角質がたまってできる良性のしこりです。皮膚の一部に袋状の構造ができ、そこに垢や皮脂が蓄積されることで徐々に膨らんでいきます。
主な特徴
- 触るとやや弾力のあるしこり
- 表面に黒い点(開口部)があることが多い
- 時に悪臭のある内容物が出る
- 細菌感染で赤く腫れて痛むこともある
粉瘤の摘出はこちら
ほくろができる原因・症状

ほくろ(母斑細胞母斑)は、皮膚のメラニン色素を作る細胞(メラノサイト)が局所的に増殖したもので、生まれつきのものや後天的にできるものがあります。
主な特徴
- 茶色や黒色の小さな斑点、盛り上がることもある
- 通常は痛みやかゆみがない
- 紫外線やホルモン変化がきっかけで増えることもある
ほくろの除去はこちら
粉瘤とほくろ 見分け方・違い
粉瘤とほくろは見た目が似ていることもありますが、いくつかの違いがあります。
自己判断が難しいこともあるため、医師による診断が確実です。
カウンセリング・診察をおすすめするタイミング
以下のような変化がある場合は、皮膚科や形成外科の受診をおすすめします。
- しこりが急に大きくなった
- 赤く腫れて痛みを伴う
- 色や形が変化してきた
- 出血やかゆみがある
- 数ヶ月以上変化がないが気になる
特に、粉瘤は自然に治ることはなく、再発を防ぐには手術による袋ごとの除去が必要です。ほくろについても、悪性の可能性がある場合は早期の対応が重要です。
まとめ
- 粉瘤とほくろは、見た目が似ていても異なる皮膚の疾患です。どちらも日帰りでの除去手術が可能なケースが多く、痛みや違和感、見た目が気になる場合は、早めに専門医の診察を受けましょう。
- 正確な診断と適切な治療によって、安心して日常生活を送ることができます。