目元は、顔全体の印象を左右する重要なパーツです。目がぱっちりと大きいと、明るく自信に満ちた印象を与え、若々しく見えます。しかし「目が小さい」「目力が弱い」と感じる方にとっては、それがコンプレックスとなり、自信を損なう要因となることもあります。
特に20〜60代の女性の多くが、目元に関する悩みを抱えています。加齢や生活習慣による影響で、目元がたるんだり、疲れた印象になったりすることは避けられません。しかし、美容外科手術をはじめとした適切な対策を講じることで、理想的な目元を手に入れることは可能です。
この記事では、目が小さく見える原因や平均的なサイズ、理想的な目元の条件を解説し、具体的な美容外科手術の方法についてもご紹介します。
目の平均的な大きさと理想(美人)のサイズは?
日本人の目の平均的なサイズ
日本人の平均的な目のサイズは、以下の通りです。
- 縦幅:10〜13mm
- 横幅:28〜30mm
- 黒目の直径:11〜12mm
顔の印象において、目が占める割合は大きいです。目が平均的なサイズであっても、黒目が小さく見えたり、まぶたが厚かったりすることで、全体のバランスが崩れ、小さく見えることがあります。
理想的な目元のサイズと比率
「美人」とされる目元には以下の条件が揃っていることが多いです。
- 縦幅が13mm以上で、ぱっちりとした開放感がある
- 横幅が顔全体の約1/3を占めている
- 黒目が大きく、白目の部分が少なく見える
- 黒目比率(白目:黒目:白目)は1:2:1
- 目と目の間隔が目の横幅とほぼ同じ(またはそれに近い)
Dr.三沢
涙袋や二重まぶたの形、目尻の角度なども重要です。これらがバランスよく配置されていることで、目元の印象が美しく引き立ちます。
目が小さく見えてしまう原因
目が小さく見える原因には、以下のような要因があります。
遺伝的な目の形状
- 一重まぶたや奥二重
- 厚いまぶたによる腫れぼったさ
- 黒目が小さく、白目が多く見える
- 蒙古襞(もうこひだ)が厚い
蒙古襞(もうこひだ)とは?
目頭(内眼角)の上部に存在する皮膚のひだを指します。このひだは、目頭を覆うように広がり、目と鼻の間に位置し、多くの日本人に見られる特徴です。
これらは生まれつきの特徴であり、メイクやセルフケアでは完全に解決するのが難しい場合があります。
加齢による影響
加齢により目元の皮膚がたるむと、以下の変化が生じます。
- 上まぶたが垂れ下がり、目の縦幅が狭くなる
- 目の下にたるみが生じ、影ができる
- 眼瞼挙筋が衰え、目を開ける力が弱くなる
加齢の影響は避けられないものですが、美容外科の治療を行えば、これらを効果的に改善できます。
日常生活の影響
- 長時間のパソコンやスマホ使用による目の疲労
- 睡眠不足やストレスによるむくみ
- 紫外線や乾燥による目元の老化
生活習慣を改善することで一定の効果は得られますが、根本的な解決には至らないことも多いです。
目を大きく見せるセルフケア
筋肉トレーニング
目元の筋肉を鍛えることで、目が開きやすくなります。自宅でもできる方法として、以下のようなトレーニングがあります。
目元トレーニング
眼輪筋エクササイズ |
眉毛リフト運動 |
目を大きく開いて5秒間キープ。ゆっくり閉じてリラックス。この動作を1日10回繰り返すことで、目を開く筋力を鍛えます。 |
眉を上下に動かすことで、目元全体の筋肉を刺激します。 |
目元マッサージ
リンパマッサージ |
ホットタオルケア |
指の腹を使い、目頭から目尻に向けて軽く押し流すようにマッサージします。むくみを軽減し、血流を促進します。 |
温めたタオルを目元に乗せて血流を改善し、疲れを癒します。 |
スキンケア
- アイクリームや美容液で目元を保湿し、たるみを防ぐ
- 目元専用のマッサージで血行を促進し、むくみを軽減
メイクによるテクニック
- アイラインを目尻に向かって、長めに引く
- マスカラで、まつ毛をしっかりカールさせる
- ハイライトを涙袋に入れて、立体感を出す
カラコンで目を大きく見せる
カラコンには黒目(虹彩)の部分を拡大して見せるデザインが施されています。このデザインが目を大きく、華やかに見せる効果を発揮します。
フチありデザイン |
ナチュラルデザイン |
フチがあるタイプは黒目の外周を強調し、目全体がぱっちりと大きく見えます。 |
フチが薄く自然にぼかされているタイプは、やりすぎ感がなく自然な大きさを演出します。 |
レンズの直径(DIA)や着色直径によって見え方が異なります。一般的には 13.0〜14.5mm の着色直径が目を大きく見せるのに適しています。
目を大きくする美容外科手術
美容外科手術は、根本的に目元を改善する最も効果的な方法です。ここでは、代表的な手術法について詳しく解説します。
二重まぶた形成術
二重まぶたを作ることで目元に立体感を生み出し、目がぱっちりと大きく見えます。
施術方法 |
メリット・デメリット |
埋没法 |
糸を使ってまぶたの内側で二重を形成する方法。
メリット:切開を伴わないため、ダウンタイムが短い。コストも比較的安い。
デメリット:効果が半永久的ではなく、数年で取れることがある。 |
切開法 |
まぶたの皮膚を切開し、二重を作る方法。
メリット:半永久的な効果が期待できる。
デメリット:ダウンタイムが長く、術後の腫れが強い場合がある。 |
目頭切開術・目尻切開術
目頭・目尻部分の皮膚を切開し、目の横幅を広げる手術です。目と目の間隔が広い方に特に効果的です。
施術方法 |
メリット・デメリット |
目頭切開術 |
メリット:目の横幅を広げ、顔全体のバランスを改善できる。
デメリット:術後に傷跡が目立つことが稀にあるが、適切なケアで目立たなくなる。 |
目尻切開術 |
メリット:横方向のバランスが整い、優しい目元の印象を与える。
デメリット:術後に腫れが長引く場合がある。 |
涙袋形成術
涙袋を形成することで目元が立体的になり、目が大きく見えます。
施術方法 |
メリット・デメリット |
ヒアルロン酸注入・脂肪移植 |
メリット:短時間で施術が終わり、ダウンタイムもほとんどない。
デメリット:効果が一時的で、定期的なメンテナンスが必要。 |
眼瞼下垂手術
目を開く筋肉(眼瞼挙筋)が弱まることで、目が開きにくくなる状態を改善します。
施術方法 |
メリット・デメリット |
眼瞼下垂症手術 |
メリット:視界が広がり、目元が大きく見えるだけでなく機能的な改善も得られる。症状によって保険適用となる。
デメリット:保険適用外のケースでは高額になることがある。 |
Dr.三沢
どの治療法が適しているのか個人差がありますので、目元専門の医師による診察・カウンセリングで目の状態を確認することが必要です。
施術事例
20代/女性【二重全切開】見える幅が3mm以下の理想の平行型二重に
術前の状態で左右差があり、右側が二重、左側が一重の状態でした。平行型の二重を希望され、二重全切開法で施術を行いました。
二重について、『理想の二重幅』は二重の見える幅が<=3mm以下が良いと言われています。
二重幅を決定するのは重瞼固定線の位置です。眉毛側に高すぎると機能性が失われ、『ハム目』と言われる状態になりかねません。黒目とのバランスを配慮して二重幅を決定することが重要です。
詳しくは以下の施術事例のページをご覧ください。
【二重全切開】で理想(見える幅が3mm以下)の平行型二重に
40代/男性【一重瞼の隠れ眼瞼下垂症】二重の幅に配慮した眼瞼下垂症手術(切開式)
一重瞼の方は隠れ眼瞼下垂とも言われており、肩こり・頭痛・おでこのシワなど目立つようになったら、眼瞼下垂症が原因です。
女性と同じように二重の幅を大きくするのはあまり好まれず、男性の眼瞼下垂症では二重の幅に注意が必要で、大きすぎない奥二重くらいが丁度良いようです。
手術直後は麻酔や出血などで腫れあがり、腫れが落ち着いてから形成される最終的な二重幅よりも3〜5倍程度となります。そのため、術後はよく驚かれますが、腫れは必ず引きますので安心してください。
術後の腫れが長引く方がいますが、術後3日は患部を冷やし安静を保つようにしていただくと、腫れを最小限に抑えることができます。
詳しくは以下の施術事例のページをご覧ください。
【一重瞼の隠れ眼瞼下垂症】二重の幅に配慮した男性の眼瞼下垂症手術(切開式)
Dr.三沢
女性は理想の目の大きさ・二重幅を希望されますが、男性は目の大きさは控えめに奥二重くらいを希望する傾向にあります。
よくあるご質問
目の大きさの正確な測り方を教えてください
自分の目のサイズやバランスを正しく把握することが、理想の目元に近づく第一歩です。以下に従って測定してください。
1. 縦幅と横幅を測る方法
– 鏡の前で目を自然に開いた状態で、柔らかいメジャーや定規を使用して測定します。縦幅はまぶたをリラックスさせた状態で測るのがポイントです。
2. 目と目の間隔を測る方法
– 左右の目頭(内眼角)の間隔を測り、目の横幅と比較します。理想的には目の横幅と同等か、それより少し広い程度です。
3. 黒目比率の確認
– 写真を撮影し、画像編集ソフトや専用アプリを使って黒目と白目の比率を確認します。黒目が小さい場合、目全体がぼんやりした印象になりやすいです。
理想的な目の間隔、瞳の黄金比率は?
目元の美しさは、単にサイズだけでなく顔全体とのバランスが重要です。黄金比率に基づいた施術を行うことで、自然で調和の取れた目元を実現できます。理想的な目元の基準は以下の通りです。
1. 目と目の間隔
– 理想的には、目の横幅と同じ、またはそれに近い間隔が最も美しいとされます。目と目の間隔が広すぎる場合は目頭切開術、狭すぎる場合は目尻切開術で改善可能です。
2. 瞳(黒目)の黄金比率
– 「白目:黒目:白目」が1:2:1の比率が理想です。この比率を満たすことで、目力が強調されます。
自力で目を大きくする方法として、トレーニングやマッサージは効果ないですか?
トレーニングやマッサージは目元の筋肉やむくみに働きかけますが、根本的な解決には限界があります。
セルフケアは筋肉を強化したり血流を促進する効果がありますが、骨格や皮膚構造そのものにはアプローチできません。
一重まぶたや奥二重の場合、筋肉を鍛えるだけでは目の印象を大きく変えることは困難です。
また、加齢によるたるみや眼瞼下垂は、トレーニングだけでの改善が難しく、美容外科的なアプローチが必要です。
まとめ【目を大きくする方法】
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- 目が小さく見える原因は、遺伝・加齢・生活習慣など様々で、セルフケアやメイクで一時的に大きく見せることは可能ですが、理想的な目元を手に入れるためには美容外科治療が最も効果的です。
- 美しく自然に二重幅を整えたい二重形成術やまぶたが落ちる病気である眼瞼下垂によるまぶたの改善など、自分に最適な方法を選ぶためには、専門のクリニックでのカウンセリングを受けて、最適な目元治療をオススメします。