
30代を過ぎると、目の下のクマやたるみが目立ち始め、「疲れて見える」「老けた印象になる」といった悩みを抱える女性が増えてきます。特に皮膚の薄い目元はエイジングサインが現れやすく、年齢が出やすい部位といわれています。アイクリームやマッサージなどのセルフケアでは根本的な改善が難しいため、美容医療による治療を検討する方も少なくありません。
メスを使わずに手軽に施術できる方法として、「クマ取り再生注射」が挙げられます。これは目の下の皮膚や皮下組織に成長因子や幹細胞由来の成分を注入し、肌の再生を促すことで、クマやたるみを改善する治療法です。また、目の下のたるみやふくらみに対しては、脱脂術や裏ハムラ法といった外科的な施術も有効とされています。
今回の記事では、非外科的な再生注射と外科的手術の違い、それぞれの効果・デメリット、そしてどのような症状にどの施術が向いているかを詳しく解説します。最終的には、満足度の高い選択肢となる「裏ハムラ法」について、おすすめする理由もご紹介します。
クマ取り再生注射とは

クマ取り再生注射とは?
目の下のクマやたるみにアプローチするために、ヒト由来の幹細胞培養上清液や成長因子、PRP(多血小板血漿)などの再生成分を注入する美容医療です。メスを使わず、短時間で施術が完了する点が大きな特徴です。
注射により肌のコラーゲン産生や血行が促進され、肌細胞が活性化することで、以下のような変化が期待されます。
- 肌の弾力が増す
- 色素沈着によるクマの改善
- 小じわの緩和
- 軽度のくぼみやたるみの引き締め
施術は10〜20分ほどで終了し、麻酔クリームを使用することで痛みもほとんどありません。忙しい方でも昼休みや仕事終わりに受けられる、比較的気軽な治療法です。
クマ取り再生注射の効果・持続期間

どんなクマに効果がある?
クマの種類は大きく分けて、一般的には以下の3つに分類されます。
- 青クマ:血行不良によって目の下の血管が透けて見える状態。再生注射による血行改善や皮膚の厚み増加が有効です。
- 茶クマ:色素沈着によるもの。ターンオーバー促進や抗炎症成分によって改善が期待できます。
- 黒クマ(影クマ):たるみによる影が原因。軽度であれば肌のハリ回復により改善する可能性があります。
再生注射は青クマ・茶クマへの有効性が特に高く、軽度〜中等度の黒クマにも一定の効果が見込めます。
当院で解説する目の下のクマの見分け方、膨らみ・凹み・シワたるみの3つの分類について、以下もご覧ください。
目の下のクマの種類がわからない場合の見分け方と画像でタイプ診断
効果の出方と持続期間
持続期間は個人差がありますが、効果は施術直後から徐々に現れ、2〜3週間後にハリや弾力の回復を感じられる方が多いです。
- 1回の施術で約2〜3ヶ月持続
- 3〜6回の継続治療で半年〜1年の効果を期待できる
効果の持続期時間は上記が目安ですが、メンテナンス目的で年2〜3回受ける方もいるようです。
クマ取り再生注射のメリット

再生注射は、以下のような点でメリットがあります。
- 非外科的処置であること:メスを使わず、注射のみで治療できるため心理的・身体的な負担が少ない。
- ダウンタイムが短い:施術後すぐに日常生活に戻れる。腫れや赤みが軽度なため、通勤や外出にも支障が出にくい。
- 自然な仕上がり:ヒアルロン酸と異なり、ボリュームを加えるというよりも肌の再生を促すため、ナチュラルな印象。
- 幅広い年齢層に適応:30代の初期老化から60代の軽度たるみまで対応可能。
- リスクが少ない:自己成分(PRP)などを用いる場合、アレルギーリスクも低い。
手軽な施術であることとダウンタイムの少なさは、育児中や仕事を休めない女性にとって大きな利点といえるでしょう。
クマ取り再生注射のデメリット・ダウンタイム

一方で、以下のような点には注意が必要です。
項目 |
内容 |
デメリット |
即効性に欠ける場合がある:効果の現れ方が緩やかで、即座に劇的な変化は期待しにくい。
重度のたるみや膨らみには不向き:脂肪の突出や皮膚の弛緩が強い場合は効果が限定的。
施術回数が必要:1回では十分な変化が得られず、複数回の施術が前提となる。
価格がやや高額:使用する成分によっては、1回あたりの費用が5〜10万円程度と高めになる。
まれに副作用がある:赤み、腫れ、かゆみ、内出血などが出る場合もある。 |
ダウンタイム |
赤み・腫れ:数時間〜2日程度で消退する
内出血:場合によっては1週間ほど続くこともあるが、メイクでカバー可能
感染リスク:ごく稀に細菌感染の可能性あり(施術当日は清潔を保つことが重要) |
上記の中でも特に『即効性に欠ける』『複数回の施術が必要』というデメリットとダウンタイムを理解した上で、施術を受けることが大切です。
クマ取り再生注射・脱脂・裏ハムラを比較

次に、目の下のクマたるみ取りにおける他の治療法との違いを比較します。
軽度なクマであれば再生注射でも効果が出る可能性はありますが、脂肪の膨らみや皮膚のたるみが強い場合には、外科的手術が必要になります。
目の下のクマ・たるみにおすすめの治療 裏ハムラ法

裏ハムラ法とは?
裏ハムラ法は、目の下の脂肪を切除せずに再配置することで、たるみとくぼみを同時に改善する画期的な施術です。下まぶたの裏側(結膜側)からアプローチするため、皮膚表面に傷が残らず、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。
裏ハムラ法は、目元の総合的な若返りを実現できる最も効果的な治療法のひとつです。
目の下の膨らみ(眼窩脂肪)を除去せず、くぼみ部分へ移動させてなだらかに整えるため、凹凸のない自然な仕上がりになります。従来の脱脂術では脂肪の取りすぎによって「やつれた」印象になることもありましたが、裏ハムラ法ではそのリスクが極めて少ないのです。
術後の腫れは1週間ほどで落ち着き、2〜3ヶ月後には見た目年齢が5〜10歳若返ったと感じられるほどです。
Dr.三沢
裏ハムラ法は「影+ふくらみ+くぼみ」など、複合的な要因で形成されるクマやたるみに対して、最も包括的で効果的な選択肢であるといえます。
脂肪を取り除く脱脂術による『取りすぎ・取り残しのリスク』については、以下の記事もご覧ください。
目の下の脂肪移植・脱脂、入れすぎ・取りすぎなど失敗後の修正治療
眼窩脂肪の取り残し・脱脂による脂肪取りは変わらない/意味ない?失敗画像と目の下のクマ取り再手術
施術事例【40代/女性 裏ハムラ法によるクマ取り】

目の下の皮膚のシワや緩みが無いうちに膨らみを改善するには、裏ハムラ法が最適です。
若い頃は肌にハリがあって弾力がありますので、眼窩脂肪の突出を外側からガードして出てくる脂肪を押さえつけることができました。しかし、年齢とともにハリが無くなり、弾力が落ちると、その膨らみは抑えることができずに決壊するかの如く、ジワジワとはみ出てくるのです。
一度出てしまった眼窩脂肪は外から押し込んでも簡単には戻すことはできず、手術によって内側から処理することの他に術がありません。


上記のように、40代女性の目の下の膨らみを裏ハムラ法にて内側から改善することできました。一度移動した眼窩脂肪が、将来『膨らみ』として再発する可能性は限りなくゼロに近いです。ですが、肌(=皮膚)のハリや弾力は年々、衰えていくため、若々しい目の下を永続させるためには外側からのアプローチが重要です。
術後の状態でいつまでも『若々しい目元』をキープすることが大切であると考えています。手術を終えたらおしまいではありません。術後にシワやシミのリスクを最小限に抑えるには、ポテンツァ・水光注射など適切な美容治療を取り入れることをオススメします。
Dr.三沢
裏ハムラ法にて眼窩脂肪を移動すると、直後から目の下の膨らみがなくなっているのがわかります(即効性あり)。術後3日間の安静と患部の冷却を徹底することで、ダウンタイムを最小限に留めることができます。
目の下の皮膚にシワや緩みが無いうちに膨らみを改善【裏ハムラ法が最適】
よくあるご質問
クマ取り再生注射は失敗することがありますか?
クマ取り再生注射は、ヒアルロン酸や自己由来の成分(PRP、幹細胞培養上清液など)を注入し、目の下のクマやたるみを目立ちにくくする治療法です。ダウンタイムが短く、メスを使わない点が魅力ですが、残念ながら施術後に以下のような「失敗」と感じられるケースもあるようです。
・注入量や位置の誤りにより、ふくらみすぎてしまう(涙袋が不自然になる)。
・左右差が出る(片側だけ目立つ、バランスが悪く見える)。
・色調が改善しない。
・時間とともに凸凹が浮き出る(皮膚が薄いため、成分の影が透けて見える)。
・しこり(しゅさ)や炎症反応が起こることがある。
これらのリスクは、医師の技術力や注入する薬剤の選択によって大きく左右されます。
クマ取り再生注射後、『腫れが引かない』ということはありますか?
基本的に、クマ取り再生注射の腫れは一時的なものであり、数時間から長くても数日で引くことがほとんどです。ただし、まれに「腫れが長引く」「むくみがなかなか引かない」といったケースもあるようです。主な原因としては次のようなものが挙げられます。
・注入量が多すぎたことで皮膚がパンパンになってしまった。
・体質的にむくみやすい方(特に花粉症やアレルギー体質の方)。
・注射部位への刺激や炎症反応が起こっている。
・ヒアルロン酸などの薬剤が適していない(粒子が大きく、水分を吸収しやすいなど)。
目の下は皮膚が非常に薄いため、他の部位に比べて腫れやすく、少しのむくみでも目立ってしまう傾向があります。1週間以上腫れやむくみが続く場合は、早めに施術を受けたクリニックに相談することをおすすめします。
なぜ目の下のクマ取りに、裏ハムラ法をおすすめするのですか?
目の下のクマやたるみに対して、『裏ハムラ法』がとても効果的な理由は、「根本原因から改善する手術だから」です。 多くの方が悩まれている目の下のクマの正体は、加齢により眼窩脂肪が前方に突出し、ふくらみとして見える「目袋(目の下のたるみ)」です。そしてその下に影ができることで、疲れた印象が生まれます。 裏ハムラ法では、下まぶたの内側(結膜側)からアプローチし、ふくらんだ眼窩脂肪を切除せず、くぼんでいる部分へ移動(脂肪再配置)し、目の下の段差や影を滑らかに整えるという方法をとります。
注射治療はあくまで「対症療法」であり、時間の経過とともに繰り返しの施術が必要になりますが、裏ハムラ法は構造的な原因にアプローチする根治的な治療です。再発リスクも少なく、たるみとクマに同時に対応できるため、「注射では満足できなかった方」や「より確実な効果を求める方」にとって非常におすすめの選択肢と言えます。
まとめ
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- 目の下のクマやたるみは、加齢とともに誰しもが直面する美容上の悩みです。近年では、切らずに治療できるクマ取り再生注射が人気を集めていますが、あくまで対症療法であり、重度のたるみや膨らみには限界があるのも事実です。
- 確実かつ長期的な若返り効果を求めるなら、裏ハムラ法のような外科的治療が有効です。とくに、凹みとふくらみが混在した複雑なクマに悩む方には、最も適した選択といえるでしょう。最終的には、ご自身の症状と希望に合った治療を選ぶことが大切です。信頼できる美容外科専門医にカウンセリングを受け、現状を正確に把握した上で最善の方法を選びましょう。