
鏡を見るたびに「目の下のクマやたるみが気になる」そんなお悩みを抱えていませんか?30代から少しずつ気になり始め、40〜60代になると「老けて見える」「疲れて見える」といった印象を強めてしまう原因が、目の下の脂肪による影やふくらみです。
多くの女性が、コンシーラーやマッサージ、美容液などでクマを隠そうと努力してきたかもしれません。しかし、セルフケアでは根本的な解決が難しいのが現実です。そこで注目したいのが、「目の下の脂肪再配置」という美容医療の選択肢です。
今回の記事では、脂肪再配置の基本的な仕組みや、裏ハムラ法との違い、メリット・デメリット、そして他の治療法との比較までを丁寧に解説します。
目の下の脂肪再配置とは?

目の下のクマやたるみの主な原因は、「眼窩脂肪(がんかしぼう)」の突出です。加齢とともに目元の皮膚や支持組織がゆるむことで、脂肪が前方に押し出され、ふくらみが生まれます。同時に、目の下にくぼみや影ができることで、疲れたような印象になってしまいます。
脂肪再配置(Fat Repositioning)とは?
飛び出した脂肪を単に取り除くのではなく、目の下のくぼんだ部分に移動させて滑らかな目元に整える治療法です。脂肪を活用しつつ凹凸をならすことで、自然な若々しさを取り戻すことができます。
この治療は日本だけでなく、韓国や欧米でも広く行われており、特にナチュラルな仕上がりを希望する30〜60代の女性に人気を集めています。
2種類の脂肪再配置 ハムラ法・裏ハムラ法

脂肪再配置には、大きく分けて「ハムラ法」と「裏ハムラ法」の2種類があります。

ハムラ法(表ハムラ法)とは?
まつ毛の下の皮膚を切開して脂肪を再配置する方法です。脂肪の移動に加えて、余分な皮膚や筋肉を切除できるため、皮膚のたるみが強い方に適しています。ただし、術後の腫れやダウンタイムがやや長めで、皮膚にわずかな傷が残る可能性があります。

裏ハムラ法(経結膜的眼窩脂肪移動術)とは?
まぶたの裏側(結膜)からアプローチして脂肪を再配置する方法で、皮膚を切らずに治療が可能です。ダウンタイムが比較的短く、傷跡も外から見えないため、ナチュラルな仕上がりを重視する方に人気です。皮膚のたるみが軽度の方に向いています。
表ハムラ法・裏ハムラ法どちらの方法も、脂肪をくぼみ部分に移動することで影を解消し、ハリのある目元へと導いてくれます。さらに詳しい2つの違いや比較は以下の記事もご覧ください。
目の下のクマ取り・たるみ・膨らみ・シワに適した表ハムラ法・裏ハムラ法の違い・比較と料金(値段)
脂肪再配置のメリット

脂肪再配置には、以下のような多くの利点があります。
- クマ・たるみ・へこみを同時に改善できる
- 自然な若返り効果が得られる(周囲にバレにくい)
- 自分の脂肪を使うため異物反応のリスクがない
- 長期間にわたり効果が持続する(年齢や個人差はありますが10年以上)
- 裏ハムラ法であれば外見上の傷が残らない
クマやたるみで悩む方にとって、これらの利点は非常に魅力的です。とくに「ナチュラルに見える若返り」を求める30〜60代女性にとって理想的な選択肢といえます。
脂肪再配置のデメリット・リスク

どんな治療にもリスクは存在します。脂肪再配置の注意点として、以下のような点が挙げられます。
- 術後に腫れ・内出血が生じる可能性(1週間前後で落ち着くことが多い)
- 稀に脂肪の移動が不均等で凹凸が残る場合がある
- 高難易度の手術のため、ドクターの技術により仕上がりに差が出る
Dr.三沢
これらを回避するためには、症例数が豊富で、丁寧なカウンセリングとアフターケアを提供してくれるクリニックを選ぶことが非常に重要です。エムズクリニックは、横浜の裏ハムラ法専門として、東京を中心として関東・関西など日本全国からご来院いただいております。
目の下の脂肪再配置と裏ハムラ法の違い

「脂肪再配置」は治療の目的や概念を指し、「裏ハムラ法」はその手術手技の一つです。裏ハムラ法は、脂肪再配置の中でも特に皮膚に傷をつけずに治療できる方法として知られています。
▼定義の違い
・脂肪再配置 = 飛び出た脂肪をくぼみに移動する考え方
・裏ハムラ法 = 結膜側から脂肪を移動する手術手技
つまり、裏ハムラ法は『切らない脂肪再配置』の代表的な方法なのです。傷跡を残さず、ナチュラルな印象を大切にしたい方に最適です。
韓国の目の下脂肪再配置注射・レーザーとの違い

近年、韓国を中心に「脂肪再配置注射」や「レーザー治療」が注目を集めていますが、これらは脂肪再配置(裏ハムラ法)とは根本的に異なるアプローチです。以下、それぞれの比較です。
短期的な改善を求めるなら注射やレーザーも選択肢になりますが、根本から構造的に改善したい場合は、脂肪再配置(特に裏ハムラ法)の方が効果的です。
クマ取り再生注射との違い、比較についても以下の記事で詳しく解説しております。
クマ取り再生注射とは?効果と期間・デメリットを解説/目の下のたるみ取りの施術比較
施術事例【30代/女性 目の下のハの字変形・涙袋消失を裏ハムラ法で改善】

眼窩脂肪が膨らむと、目の下の涙袋が消えてしまいます。今回の方は30代ということもあり、年齢的にも見た目も眼窩脂肪の突出については、それほど顕著ではない方でしたが、目の下の『ハの字変形』と『涙袋の消失』が認められました。


原因は眼窩脂肪のため、眼窩脂肪を処理すれば良いのですが、脂肪除去である脱脂術ではリテイニングリガメントを処理しないので『ハの字変形』は無くなりません。
リテイニングリガメントとは?
顔の皮膚や筋肉、脂肪などを骨にしっかりと固定する靭帯(じんたい)のことを指します。顔には複数のリテイニングリガメントが存在しており、表情をつくる筋肉や皮膚の位置を保つうえで重要な役割を果たしています。この靭帯は、年齢とともにゆるみやすく、支える力が弱まることで、皮膚や脂肪が下垂し、たるみやしわの原因になることがあります。

Dr.三沢
裏ハムラ法により、リテイニングリガメントを切離した部位に隔膜と脂肪が一体となったものを敷き詰めてあげることで改善します。術後は、眼窩脂肪の膨らみで分からなくなっていた涙袋が真顔でも出現するようになり、笑うとしっかりと目の下に涙袋ができるようになりました。
【目の下のハの字変形・涙袋消失】裏ハムラ法で改善して涙袋が復活
目の下に氷などで冷却し、しっかりと術後3日間は安静と冷却を続けることで、術後1週間で完全にダウンタイムはなくなりました。ダウンタイムは個人差があり、裏ハムラ法による施術後、ダウンタイムがほとんどなかった症例もあります。
【裏ハムラ】経結膜的眼窩脂肪移動術 ほぼ腫れ・ダウンタイムのない状態
よくあるご質問
脂肪再配置の失敗とは、どのような状態になりますか?
脂肪再配置(裏ハムラ法など)における失敗とは、術後の見た目や機能面で望んだ結果が得られない状態を指します。具体的には以下のようなケースが挙げられます。
・目の下がデコボコになる(凹凸が出る) 脂肪の移動量が不均等だったり、均一に広げられていない場合に起こります。
・脂肪が足りず、くぼみが改善されない 再配置する脂肪が少なかったり、もともとのくぼみが強すぎる場合、十分な効果が得られないことがあります。
・左右差が生じる 片側だけふくらみが強い、またはへこみが残ることで、左右のバランスが崩れてしまうこともあります。
・脂肪が吸収されてしまう(定着しない) 人によっては再配置した脂肪が時間とともに部分的に吸収され、元に戻ったように見えるケースもあります。
これらのリスクを最小限に抑えるためには、経験豊富な医師に相談し、顔の構造や加齢の程度に合った施術を選ぶことが重要です。
脂肪再配置後のダウンタイムはどれくらいですか?
脂肪再配置手術のダウンタイムは、通常1〜2週間程度とされていますが、個人差があります。以下に目安をご紹介します。
・腫れ:術後すぐから腫れが始まり、ピークは2〜3日後、その後1週間ほどで徐々に引いていきます。完全に落ち着くまでには2〜3週間かかることもあります。
・内出血(青アザ):体質によっては目の下に内出血が出ることがありますが、1〜2週間で自然に吸収されます。
・メイク・仕事復帰:ダウンタイム中も、コンシーラーで内出血をカバーすれば、早ければ5日〜1週間程度で日常生活に戻ることが可能です。大切な予定がある方は2週間ほど余裕を持つと安心です。
・最終的な仕上がり:腫れやむくみが完全になじむまでには、およそ1〜3ヶ月程度かかることがあります。そのため、手術直後の印象だけで判断せず、時間をかけて経過を見ることが大切です。
目の下の脂肪再配置は抜糸をする必要がありますか?
抜糸の必要性は、手術方法によって異なります。
・裏ハムラ法(結膜側からのアプローチ):この方法では皮膚を切らず、まぶたの裏側から脂肪を操作するため、外から見える傷がなく、抜糸の必要もありません。術後の腫れや内出血も比較的少なめです。
・表ハムラ法(皮膚切開を伴う方法):皮膚の下からアプローチして脂肪を再配置する方法です。この場合は皮膚表面を縫合するため、術後5〜7日程度で抜糸が必要となります。
なお、どちらの術式が適しているかは、目の下のたるみの程度、皮膚の厚み、年齢、希望する仕上がりによって判断されます。医師とのカウンセリングで方針を決めることが大切です。
目の下のクマには脂肪再配置と脂肪除去どちらが良いですか?
目の下のクマには「脂肪再配置(裏ハムラ法など)」と「脂肪除去(脱脂術)」の選択肢がありますが、クマの原因と肌の状態により、適切な方法は異なります。
・脂肪除去が向いているケース 凹み・膨らみが広範囲に突出している40代後半~50代の方
・脂肪再配置が向いているケース 凹み・膨らみが限定的で、20代〜40代前半の比較的若い方
脂肪除去のみでは、かえって目の下がくぼんで老けた印象になってしまうケースや脂肪の取りすぎ取り残しのリスクもあるため、裏ハムラ法による脂肪再配置が選ばれる傾向があります。カウンセリングで自分の状態を正しく把握した上で、ベストな治療法を選ぶことが大切です。
まとめ
- 年齢とともに現れる目の下のクマやたるみ、その悩みを根本から解決できるのが「脂肪再配置」、特に「裏ハムラ法」による治療です。
・自然な仕上がりで、すっぴんにも自信が持てる
・ダウンタイムが比較的少なく、外見に傷を残さない
・長期的な効果が期待でき、コストパフォーマンスも良好
・他の治療法よりも構造的に効果がある
- もしあなたが「目の下のクマを本当に改善したい」「若々しい目元を取り戻したい」と感じているなら、一度信頼できるクリニックで相談してみてください。
脂肪再配置は、あなたの目元に自信と明るさを取り戻すための、最も現実的で有効な方法の一つです。