
笑顔は人の魅力を引き出す大切な要素ですが、「笑ったときだけ目の下が膨らんで不自然に見える」という悩みを抱える女性は少なくありません。
「昔はもっと自然に笑えたのに」「最近は写真を撮るのが嫌になってきた」と感じたことはないでしょうか?
特に30〜60代の女性は、加齢に伴う目元の変化(脂肪・筋肉・皮膚・骨格の変化)が出やすい年代です。
このような“笑顔が気になる悩み”は、加齢のサインでもあり、早期に適切なケアや治療を行うことで自然な目元を取り戻すことが可能です。
今回の記事では、笑うと目の下が膨らんだり、クマ・くぼみ・左右差が目立つ原因や、自宅でのケア、医療的な治療法について詳しく解説します。
笑うと目の下が膨らむ・クマ・くぼみが出る症状

まずは、実際に見られる代表的な目の下の症状を確認してみましょう。
- 症状 笑うと目の下がぷっくり盛り上がる
涙袋の下に沿うように“もうひとつ膨らみ”が現れる
静止時は目立たないが、笑った瞬間だけクッキリ浮き上がる
- 症状 笑うとクマが濃くなる(影が深くなる)
目の下の筋が暗くなる
光が当たる角度によって黒っぽく強調される
- 症状 目の下がくぼんで影が目立つ
クマというより「影」が落ちているような印象
涙袋の下から頬にかけて凹みが生じる
- 症状 笑ったときにシワが目立つ
表情ジワではあるが、戻ったときに跡が残ることも
加齢によって皮膚の弾力が低下しているサイン
- 症状 左右差があり、片側だけ気になる
笑うと左目だけ膨らみが強い、右目だけクマが濃い、など
写真や動画で自分の顔を見ると違和感を覚える
笑ったときの目元の変化は、若々しさや清潔感、健康的な印象に大きく影響します。
症状が軽いうちに正しくケアすれば、周囲に気づかれず自然に改善することが可能です。
笑うと目の下が膨らむ・クマ・くぼみが目立つ原因

目の下の構造が変化して「笑ったとき」に目立ちやすくなるなど目元の悩みは、見た目の印象を大きく左右する部位です。加齢や生活習慣により、以下のような内部構造の変化が起きます。
原因となる5つの要素
- 眼窩脂肪の突出
加齢により眼球を支える脂肪が前に押し出され、笑うと強調される。
- 涙袋の下のくぼみ(中顔面の骨萎縮)
頬の骨(上顎骨)が加齢で痩せるため、涙袋下に影ができやすくなる。
- 皮膚のたるみ・薄化
年齢とともに肌が薄くなり、筋肉や血管が透けて影が強調される。
- 眼輪筋の過活動
表情を作る筋肉が動きすぎると、膨らみやシワが出やすい。
- ライト・光の影響
光の当たり方や写真の角度によって、陰影がより強調される。
笑った時の目の下の左右差について

左右差の主な原因
- 噛み癖:片側ばかりで噛むことで筋肉の発達が違う
- 表情のクセ:片方だけ強く笑う、眉を上げる癖がある
- 睡眠姿勢:横向きで寝る側の脂肪が変形しやすい
- メイクや紫外線:左右でスキンケアやダメージの差がある
人間の顔は左右非対称で、目の下にも差があって当然です。顔はもともと非対称な構造をしています。そのため、「右だけ膨らむ」「左だけくぼむ」といった左右差が生じるのは自然なことです。
自宅での対処法・セルフケアでできること|軽度の方におすすめ

セルフケアで一定の改善は可能ですが、構造的な変化には限界があります。軽度の方には効果的な日常の生活習慣でできるセルフケアをご紹介します。
- 保湿・スキンケア
・アイクリーム(レチノール・ビタミンC)で弾力アップ
・保湿パックで乾燥小ジワを防ぐ
- 血行改善マッサージ
・朝晩1分、目元をやさしく指圧し血流を促す
・ホットタオルで温めた後、リンパマッサージ
- 表情筋トレーニング
・ウインク運動で眼輪筋のバランスを整える
・「イーウー体操」で下瞼のたるみを軽減
- メイクでのカバー
・クマの色に合わせてコントロールカラーを活用
・ハイライトで涙袋下をぼかすと膨らみが目立たない
- 睡眠・生活習慣
・6〜7時間の質の良い睡眠
・塩分の多い食事はむくみの原因に
・ストレスはホルモンバランスの乱れにつながる
セルフケアは“日常の積み重ね”で効果が出るものです。ですが、年齢を重ねると骨格・脂肪・皮膚構造の問題はセルフケアだけでは改善が難しいため、「変化が出にくくなった」と感じたら医療の力を頼るサインです。
目の下の膨らみ・クマ・くぼみの改善治療

美容医療は「構造ごと整える」アプローチができ、目元の悩みを解決するための医療的治療には、症状や原因に応じた複数の選択肢があります。
原因別・悩み別の適応治療
くぼみ+膨らみが両方ある目の下のクマ取り治療 裏ハムラ法

裏ハムラ法とは?
裏ハムラ法は、目の下の脂肪を単純に切除するのではなく、くぼんでいる部分へ“再配置”する治療です。笑ったときに「膨らみとくぼみが同時に目立つ」という目元の悩みには、裏ハムラ法(経結膜的眼窩脂肪再配置術)が最もバランス良く改善できる治療です。
膨らみだけ・くぼみだけではなく“段差”が老け見えの正体
目の下の印象を左右する最大の要因は「凹凸の段差」です。
眼窩脂肪が前に飛び出して「膨らみ」となり、その下に中顔面の骨萎縮・皮膚のたるみで「くぼみ」が生じると、両者の境界に影(黒クマ)ができ、老け・疲れ顔に見えてしまいます。
この凹凸をなめらかに整えるには、「脂肪を取る」だけでも、「ヒアルロン酸を入れる」だけでも不十分です。膨らみとくぼみの両方を持つ方には、構造的に一番理にかなった治療が必要です。

裏ハムラ法 |
内容 |
特徴 |
・経結膜(まぶたの裏側)から行うため、肌表面に傷が残らない
・3つに分かれた眼窩脂肪(内側・中央・外側)を丁寧に剥離・移動
・くぼみ部分(涙袋の下〜ゴルゴライン)に脂肪を滑らかに敷く
・余分な脂肪は処理し、足りない部分へ自然にボリュームを与える |
向いている人 |
・笑うと目の下がボコッと膨らみ、かつその下が凹んでいる
・「脱脂だけでは物足りない」と診断された方
・涙袋が年齢とともに消えた
・目袋が目立つようになった
・クマ・たるみ・くぼみが複合している(黒クマ+影クマ)
・ヒアルロン酸を何度か入れてきたが、満足できない
・自然に若返ったような印象を得たい方 |
ダウンタイム |
・腫れ:1週間前後(個人差あり)
・内出血:3〜7日程度で自然に吸収
・メイク:翌日からOK(アイメイク除く) |
術後ケア |
・術後3日間は目元の冷却を徹底する
・就寝時は頭を高くして寝る(腫れ予防)
・飲酒・激しい運動は1週間控える
・強くこすらない
・目を触らない |
リスク |
・左右差(個人差による)
・脂肪のボリュームが不足していると再配置が難しいことも
・希望によっては「脂肪注入」併用も検討 |
裏ハムラ法は「笑っても美しい目元」のための根本治療
くぼみ+膨らみ、どちらか一方だけでなく両方を持っている方の悩みは、裏ハムラ法でこそ自然に解消できます。
見た目の違和感、写真写りの悪さ、そして「笑うたびに気になる自分の表情」——
そういったお悩みは、構造的なアプローチでしか改善できません。
裏ハムラ法は、傷跡が残らず、目の下の構造そのものを再構築できる数少ない技術です。
専門医の診断のもと、あなたの目元に最適な方法を選びましょう。
Dr.三沢
笑ったときにクマや膨らみが出る悩みを、「自然に笑える自信」へと変えていきませんか?まずは医師のカウンセリングで、目元の構造を正しく見極めることが、美しい笑顔への第一歩です。
施術事例【60代女性 目の下の膨らみを裏ハムラ法で改善+笑うと涙袋が形成】

一般的に60代の場合、皮膚のたるみ、皮膚のシワ、筋肉の弛み、靭帯(リガメント)の弛み、ほうれい線の深さなどどれかが存在するため、60代で裏ハムラ法が適応となることは少ないです。なぜなら、それらの問題を改善するには皮膚側から行う必要があるからです。
この女性の場合、『1.皮膚側の治療は希望しない、2.ダウンタイムが少ない施術にしたい、3.目の下の膨らみをなくしたい』という強い思いがあり、裏ハムラ法を選択しました。

ダウンタイムは1週間ほどでおさまり、1ヶ月後の状態ではダウンタイムは完全に消失していました。術後の目の下の膨らみはなくなり、笑うと涙袋が形成されたことで、ご本人も大変ご満足されています。
よくあるご質問
笑うと目の下が膨らむ症状をマッサージで治せますか?
マッサージによって血流やリンパの流れを促進し、むくみを一時的に改善することはできますが、「笑ったときに目の下が膨らむ」症状を根本的に治すことは難しいです。
この症状の多くは、眼窩脂肪(がんかしぼう)と呼ばれる目の下の脂肪が、加齢や眼輪筋のゆるみによって前方に押し出されることで生じます。とくに笑ったときは表情筋が動くことで脂肪が強調され、ふくらみが目立ちます。
マッサージをやりすぎると、皮膚のたるみを進行させたり、色素沈着を招いたりする可能性もあるため注意が必要です。セルフケアで改善が見られない場合は、美容外科での診察を受けることで、より適切な対処法が見つかる可能性があります。たとえば、「裏ハムラ法」や「脱脂+脂肪注入」など、ふくらみとくぼみのバランスを整える治療が検討されます。
笑うと涙袋の下が膨らむのはなぜですか?
涙袋の下が笑ったときに膨らむのは、主に眼輪筋や眼窩脂肪の動きが関係しています。
笑顔になると目の周囲の筋肉(特に眼輪筋)が収縮し、同時に内部の眼窩脂肪が前方に押し出されます。これにより、もともと目の下に存在する脂肪のふくらみ(いわゆる「目袋」)が強調され、涙袋の下に影やふくらみが現れるのです。
この症状は年齢とともに悪化する傾向があります。加齢によって筋肉や靭帯がゆるみ、脂肪を支えきれなくなるため、笑っていないときでもふくらみが目立つようになります。また、骨格や皮膚のハリも関係しており、若い方でも眼窩脂肪が前に出やすい人は症状が出ることがあります。
「一時的な表情によるもの」であれば気にしすぎる必要はありませんが、「常にふくらみが残っている」「左右差が大きい」など気になる場合は、医師の診察を受けることをおすすめします。
笑うと涙袋がでかいと感じますが、小さくすることはできますか?
笑ったときに涙袋が大きく見えるのは自然な表情の一部ですが、過度に目立って気になる場合は、ある程度小さく見せる方法があります。涙袋が大きく見える主な理由は以下のとおりです。
・眼輪筋が発達していて、表情でくっきりと浮き出る
・ヒアルロン酸注入で涙袋が強調されている
・涙袋の下にある眼窩脂肪(目袋)が同時に目立っている
・下まぶたの皮膚がたるみ、厚みが増している
このような場合、ヒアルロン酸を溶解する注射(ヒアルロニダーゼ)で涙袋を控えめにしたり、眼窩脂肪の突出を抑える治療(脱脂術や裏ハムラ法)を組み合わせたりすることで、涙袋全体の印象を整えることができます。
ただし、笑ったときに自然に出る涙袋は、若々しさや愛嬌の象徴とされることも多いため、「小さくしすぎない」デザインの調整が重要です。施術を受ける際は、経験豊富な医師と事前に丁寧なカウンセリングを行い、バランスのとれた目元を目指すことが大切です。
まとめ
- 笑うと目の下が膨らむ、クマが目立つ、くぼみが強調される…。これらの目元の悩みは、誰にでも起こり得る自然な変化です。ですが、それを「仕方ない」と諦める必要はありません。今は、自分らしい笑顔を取り戻すための選択肢がたくさんある時代です。
- 笑うとクマが出る悩みは、自分ではどうにもできないと感じたら治療で治したい。その選択は決して“特別なこと”ではなく、あなたがこれからも笑顔で過ごすための自然な一歩です。「最近、写真の自分に違和感がある」「笑うと老けて見える」と感じたら、専門医の診察を受けてみてください。