老け顔の原因となる目の下のクマでお困りの方が多く、皮膚を切らない治療法である裏ハムラ法について、ご存知の方も増えてきました。
裏ハムラ法による手術を希望される場合、「ダウンタイムが長い」「腫れがひどい・引かない」「後遺症が残るだろうか」「失敗しないか」「再発しないか」と悩んで、躊躇される方もおられます。
今回は、そんな方に向けて、失敗を回避する方法やダウンタイムがほとんどない裏ハムラ法による手術事例をご紹介します。
裏ハムラ法 施術の失敗とは?
目の下のクマ・たるみの治療法である裏ハムラ法について、詳しくご存知ない方は、まずは以下の記事をご覧ください。
ハムラ法との違い、脱脂術との違いを詳しく解説しております。
手術を受けた後に後悔したくない、失敗したくないという思いは誰でもお持ちかとは思いますが、ここでは裏ハムラ法における失敗とはどのような状態を指すのか定義します。
一般的には、腫れや内出血などの合併症が多く、ダウンタイムが長いのが裏ハムラ法による手術です。皮膚を切らないなど、他のクマ治療よりもメリットがある反面、ダウンタイムのリスクが高い手術ではあります。
医療行為を行った後、起こり得るリスクを「合併症」と呼びますが、裏ハムラ法における合併症は以下の通りです。
合併症リスク
出血、感染、術後瘢痕問題(ケロイド、肥厚性瘢痕などの発生)、麻酔・薬剤によるアレルギー・アナフィラキシーショック、ドライアイ、一過性の視力低下、顔貌の変化、二重の左右差、まぶたの皮膚知覚障害、糸が露出する、目の中のゴロゴロ感、皮膚色素沈着、皮膚の表面の凸凹、頭痛、吐き気、下眼瞼外反症、仕上がりの左右差
失敗とは「クマが改善していない/思っていた仕上がりと違う状態」
「思っていた仕上がりと違う」というのは個人の感覚でも異なりますが、ご希望の仕上がりについては専門医がカウンセリング時に詳しくお聞きし、目の下のクマを改善するための手術を行います。
クマの症状が改善していない状態を失敗と定義し、裏ハムラの一般的な症状である腫れ・内出血のリスクはあり、起こる可能性は低いですが上記でご紹介した合併症のリスクも事前に理解していただく必要があります。
失敗を回避するための方法
- たるみが強い場合は他の手術を選ぶなど、裏ハムラの適応か見定める
- リスクが心配であれば、注入療法など、よりリスクが低い施術を受ける
- 合併症が起こった場合の対処法を確認する
- 思った仕上がりにならなかった場合の対応を確認する
- 合併症リスクを理解した上で、裏ハムラ法による理想の仕上がりを目指す
理想としては、目の下のクマが改善し、思った通りの仕上がりとなり、合併症が起こらず、ダウンタイムがほとんどない状態です。
その理想を達成したエムズクリニックによる裏ハムラ法の手術が以下の事例です。
裏ハムラ法(眼窩隔膜移動術) ダウンタイムがほとんどなかった症例
一般的な裏ハムラ法は、目の下のたるみの原因となっている眼窩脂肪をずらし、移動する治療になります。
エムズクリニックでは、脂肪の移動だけでなく隔膜の移動も行う再発予防効果の高い治療を行っています。
脂肪注入に抵抗があったり、脱脂をしない、皮膚を切ることにも抵抗がある方にとって、皮膚を切らないクマの治療法なのが、『裏ハムラ法』です。
皮膚の余りが少ない20〜40代の方が適応で、皮膚を切らないので顔の表面には切開線が入りません。脱脂とは違い、今ある眼窩脂肪を移動させて補強し、しっかりとした健康的な脂肪を利用するという治療法です。
皮膚を切らないメリットはあるのですが、小じわ・皮膚のたるみを減らすことはできないので、40〜50代以降となり、加齢による皮膚の小じわやたるみが多くて気になり始めた場合など、比較的年配の方には裏ハムラ法はあまりオススメしていません。
裏ハムラ法においては、見えない箇所である目の下の内部処理をしっかりと行い、眼窩脂肪を適切に移動して再利用・再配置し、健康的な目の下や頬のふくらみ、顔全体を改善することが可能です。
脱脂術による治療後に起こり得るような、『くぼみ目』になることもないのが、裏ハムラ法による治療です。
眼窩隔膜移動術とは?
ほとんどの方にとって、目の下のクマ・たるみの原因は眼窩脂肪を包んでいる隔膜の脆弱化の問題であると考えられています。
裏ハムラ法による手術と同時に、隔膜の移動も行うことで、隔膜強化ができ、眼窩脂肪の突出・再発を予防することができます。
目の下の脂肪・隔膜の再配置・固定を行い、さらに硬い膜組織のCPFによる補強もしっかり行うことで、さらに効果が高まります。
眼窩隔膜移動術 手術所見
眼窩隔膜(眼窩脂肪を包んでいる膜)の下眼瞼縁骨膜付着部(Arcus Marginalis)を剥がして、挙上しているところです。この隔膜を移動させて、頬骨骨膜に固定します。
眼窩脂肪を包んでいる膜である眼窩隔膜の下眼瞼縁骨膜付着部(Arcus Marginalis)の固定が終了したところです。
「ダウンタイムが長い」ことが気になる方に、腫れを早く引かせるには
今回の症例は、皮膚のたるみがない30代 女性の方で、カウンセリングにより、裏ハムラが良い適応と判断した事例です。
術後3日間、可能な限り安静にしてもらい、患部をよく冷やした結果、ほぼダウンタイムのない状態に仕上がりました。
また、2種類のレーザー治療を使用し、可能な限り出血をコントロールして行うため、「ダウンタイムが長い」と気になる方にも安心して施術を受けていただけます。
脱脂+脂肪注入の治療では、脂肪注入後の患部を冷やすことは『注入した脂肪の減少を促進』してしまいますが、裏ハムラ法では患部を冷やすことが可能なため、ダウンタイムをより少なくするためには、手術直後からよく冷やして安静にすることが重要です。
30代/女性【裏ハムラ】経結膜的眼窩脂肪移動術
手術直後の経過・ダウンタイム
施術直後の状態でも腫れはほとんどありません。目の下が赤いのはフラクショナルレーザー後であるからです。
エムズクリニックでは、皮膚の引き締め(タイトニング)目的で、手術直後にXDフラクショナルレーザーを照射します。内出血、腫れもほとんどありませんでした。
手術翌日・1日目の経過・ダウンタイム
ほとんどダウンタイムがなく、内出血、腫れもほとんどありません。自宅で安静にしてもらい、患部を術後3日間よく冷やしていただいたようです。
7日後の経過・ダウンタイム
目の下の形が非常に良い状態で、7日後でもダウンタイムは、ほぼ皆無で経過は良好でした。
エムズクリニックの裏ハムラ法の施術概要・事例・料金はこちらをご覧ください。
裏ハムラ法 施術の流れ
Step 01
表側の皮フを切らずに、下まぶたをひっくり返し、瞼(まぶた)の裏側である結膜を切開します。
Step 02
眼窩隔膜を切開し、眼窩脂肪を骨膜上に移動し、バランスよく眼窩脂肪の再配置をします。そして、硬い膜組織のCPF前葉による補強を行います。
Step 03
止血をして、結膜を閉じて縫合し、終了です。
裏ハムラ法のよくあるご質問
裏ハムラ法での施術後、後遺症はありますか?
目の下のクマが改善されることと引き換えに、後まで残り続けるという後遺症は特にありません。術後の腫れ・内出血の一般的な症状や合併症のリスクはありますが、時間の経過とともに収まっていきます。
いつまでも腫れがひどい、腫れが引かないことはありますか?
手術後の症状には、個人差があります。比較的腫れがひどい方や1週間経ってもまだ腫れが引かない方もおられますが、遅くとも2週間ほで収まってきます。今回ご紹介した症例のように、術後から3日間、可能な限り安静にして、患部をよく冷やしていただくことで、腫れを抑えることができます。
ダウンタイムの過ごし方は?術後どのように過ごすのがよいですか?
最低3日間、できれば1週間は、安静に過ごすのが良いです。
目の下のクマ手術をしてから10年後、どうなりますか?
裏ハムラ法による目の下のクマの改善効果は長く、約10年とされています。裏ハムラ法は皮膚のあまりが少ない30〜40代の方にオススメの治療法です。10年経つと40〜50代になることで加齢により皮膚のたるみが多く気になるようになり、脱脂術や皮膚を切るハムラ法によるたるみ改善の治療が必要となる場合もあります。
まとめ
- 皮膚を切らない目の下のクマの治療である裏ハムラ法の合併症リスクを事前に理解し、手術後はよく患部を冷やして安静にすることで、ダウンタイムがほとんどない状態で過ごせる場合もあります。
- ドクターに高度な技術が必要とされる裏ハムラ法は、眼窩脂肪を移動するだけでなく、再発予防効果の高い眼窩隔膜移動術をオススメします。