
一般的には、目の下のクマ取り手術を行うと、涙袋が形成されます(見えるようになる)。なぜなら目の下に脂肪があると涙袋がわからなくなるからです。これは、クマ取りの手術内容や個人の皮膚や脂肪の状態によって変わります。
今回は、目の下のクマ取りを考えているけれど、「涙袋ができるのか」、「涙袋を手に入れるにはどうしたら良いのか」、「涙袋が消えたりなくなったりするのか」と悩んでいるに向けて涙袋形成について詳しくお伝えします。
目の下のクマたるみと涙袋の関係は?

クマ取り手術とは?
目の下のクマ取り手術は、目の下にできるクマを解消するために行われる美容外科治療です。クマは皮膚のたるみや脂肪の突出、色素沈着など、さまざまな原因で発生します。手術では、目の下の余分な脂肪や皮膚を除去したり(脱脂術)、脂肪を移動・再配置させたり(裏ハムラ法)することで、クマを目立たなくすることを目指します。
涙袋とは?
目の下にあるふっくらとした小さな膨らみのことを指します。涙袋は、目元に若々しさや愛らしさを与える要素とされています。笑ったり表情を作ったりすると特に強調されるため、目が大きく見えたり、親しみやすい印象を与えることが特徴です。
多くの人がこの涙袋を魅力的だと感じる一方で、涙袋は必ずしもすべての人にあるわけではなく、その大きさや形は個人差があります。
Dr.三沢
涙袋があると、特に笑顔のときに表情が明るく見えるため、涙袋を強調するメイクや美容施術が人気となっています。
クマたるみと涙袋には密接な関係/異なる要素

涙袋は、目の下にあるふっくらとした膨らみで、魅力的な目元を作る一方、クマやたるみは老化や疲労、遺伝的要因などによって引き起こされるものです。
クマは、色素沈着や血行不良、脂肪のたるみなどによって目の下に暗い影ができる状態を指します。一方、たるみは、皮膚や筋肉の弾力が低下することで目の下の脂肪が下に落ち込み、目元が老けた印象を与えるものです。
涙袋は若々しさを強調する要素であるのに対し、クマやたるみは年齢を感じさせる要因となりやすいです。クマやたるみを改善することで、涙袋がより自然に強調されるケースもあります。
クマ取り後に涙袋ができる?消える?

クマ取り手術は、目の下のクマを改善するために行われる美容手術で、特に「下眼瞼脱脂術」という手法が一般的です。
下眼瞼脱脂術とは?
目の下に溜まった余分な脂肪を取り除くことで、クマやたるみを解消する治療法です。
この脂肪が涙袋の膨らみに関与している場合、脱脂術により脂肪を取り除くことで涙袋が薄れてしまうことがあります。
- 脂肪が涙袋を形成していたり、支える役割を果たしていた場合、手術によってその脂肪が減るため、結果的に涙袋も小さくなる可能性がある
- クマ取り手術の一環として皮膚の引き締めが行われることがあり、これも涙袋を目立たなくする原因となることがある
- 手術後の腫れやむくみによっても、一時的に涙袋が見えづらくなることもありますが、腫れが引くと元の状態に戻る
脱脂術によるクマ取り手術後に涙袋が消えることがある理由
クマ取り手術の過程で、目の下の脂肪を取り除くと、涙袋が目立たなくなることがあります。具体的には、主に以下の3つの要因が影響します。
要因 |
症状 |
脂肪の除去 |
クマの原因として目の下に脂肪が蓄積している場合、手術ではその脂肪を取り除くことがあります。この脂肪が涙袋の一部を形成している場合、脂肪の除去により涙袋が小さくなったり、見えなくなったりすることがあります。 |
皮膚の引き締め |
クマ取り手術では、余分な皮膚を引き締めたり取り除いたりすることもあります。これにより、涙袋を支える皮膚のたるみが解消され、涙袋が目立たなくなる場合があります。たるんだ皮膚が涙袋を大きく見せている場合は、手術によってその効果が薄れることがあります。 |
手術後の腫れやむくみ |
手術後は一時的に腫れやむくみが生じることが多いです。これにより、一時的に涙袋が目立たなくなったり、逆に大きく見えたりすることがあります。しかし、腫れが引くにつれて、涙袋の状態も安定してきます。 |
Dr.三沢
脂肪があると涙袋がわからなくなりますが、裏ハムラ法による目の下のクマ取りをすることではっきり涙袋が見みえるようになり、結果的に理想的な涙袋が形成されることになります。
手術前のカウンセリングの重要性

クマ取り手術を受ける前には、医師との十分なカウンセリングが非常に重要です。
クマを取り除くことで、涙袋がどうなるかについて、個々の顔の構造や脂肪の状態を踏まえて説明を受けることが大切です。また、手術後に涙袋を維持したい、もしくは強調したいという希望がある場合、ヒアルロン酸などフィラー注入の追加施術についても事前に相談しておくことが推奨されます。
Dr.三沢
個人差がある涙袋の状況に応じて、クマたるみ取りの術後における涙袋の維持、涙袋形成の追加施術が必要かなど、事前に想定しておきましょう。
涙袋を新たに作ること(涙袋形成)はできるか?

涙袋が目立たなくなった場合や、もともと涙袋が小さい場合、涙袋を新たに作ることも可能です。
具体的には、ヒアルロン酸などのフィラーを注入することで、涙袋を形成したり、強調したりする方法があります。この方法は、比較的短時間で行える非侵襲的な施術で、効果もすぐに感じられます。
ただし、ヒアルロン酸の効果は永久ではなく、数ヶ月から1年程度で吸収されてしまうため、定期的な施術が必要です。
涙袋を作りたいならどの治療がおすすめ?

涙袋が目立たなくなった場合、またはもともと涙袋が小さい場合、美容施術を通じて涙袋を作ることが可能です。最も一般的で手軽な方法は、ヒアルロン酸注入です。
ヒアルロン酸注入とは?
ヒアルロン酸は、体内に自然に存在する物質で、保湿効果が高く、皮膚にふっくらとしたハリを与えることができます。このヒアルロン酸を涙袋部分に注入することで、自然な膨らみを作り、涙袋を強調することができます。
ヒアルロン酸注入のメリット
- 施術が短時間で終わり、ダウンタイムはほとんどない
- 注入直後より変化を実感することが可能
- 注射のみの施術なので、メスに抵抗のある方でも安心
- 一般的に効果は6ヶ月~1年ですが、1年以上の間、持続する方もいます
数日間は軽い腫れや赤みが見られることもありますが、ほとんどの場合すぐに日常生活に戻ることができます。
効果は一時的で、数ヶ月から1年ほどで体内に吸収されるため、維持するためには定期的な施術が必要です。しかし、ヒアルロン酸の注入量や位置を調整することで、自然な仕上がりを得ることができるため、初めての涙袋形成にも適しています。
他にも、脂肪注入やプロテーゼ(人工物)の挿入による涙袋形成もありますが、これらはヒアルロン酸注入に比べて侵襲的で、ダウンタイムも長くなります。
施術事例
40代女性 独自の涙袋がある方に、裏ハムラ法で目の下の膨らみ改善

目の下の眼輪筋が多く、独自のオリジナル涙袋がある方でしたが、眼窩脂肪による膨らみが多いため、目元のメリハリがボヤけてしまい『疲れている』『機嫌が悪い』などの印象を与えてしまいます。
目の下の皮膚・筋肉が緩む前に眼窩脂肪の移動を行うことで、結果的に皮膚や筋肉の緩みの進行を遅らせることができます。
裏ハムラ法による治療で、中長期での膨らみの再発予防ができ、独自の涙袋は、そのまま残りました。
詳しくは、以下の施術事例のページもご覧ください。
目の下の膨らみ・独自の涙袋がある方に裏ハムラ法で改善/中長期での膨らみの再発予防
60代女性 裏ハムラ法で目の下の膨らみはなくなり、笑った時に涙袋が形成

60代となると、皮膚のたるみ、皮膚のシワ、筋肉の弛み、靭帯(リガメント)の弛み、ほうれい線の深さなどが存在するため、皮膚側からのアプローチが効果的となることが多いです。

皮膚側を切らない、ダウンタイムが少ない施術を希望されたため、裏ハムラ法による施術を行いました。
目の下の膨らみはなくなり、笑った時も涙袋が形成されて良い状態となったことで、ご本人も大変満足されています。
詳しくは、以下の施術事例のページもご覧ください。
裏ハムラ(経結膜的眼窩脂肪移動術)膨らみはなくなり、笑った時に涙袋が形成
Dr.三沢
裏ハムラ法は眼輪筋を切開しないので、涙袋がもとからある人はそのまま温存され、涙袋があまりない人は、はっきり現れることがあります。
よくあるご質問
下眼瞼脱脂術による施術は、涙袋に影響しますか?
下眼瞼脱脂術は、目の下にある余分な脂肪を取り除く手術で、クマやたるみを改善するために行われます。この手術が涙袋に影響を与えるかどうかは、個人の目元の構造によります。
目の下の脂肪が涙袋の一部を構成している場合、その脂肪を取り除くことで涙袋が目立たなくなる可能性があります。しかし、技術的に優れた医師が行う場合、涙袋を維持しながらクマを取り除くことも可能です。
下眼瞼脱脂術の際に皮膚を引き締める処置を行うことがあり、これが涙袋を目立たなくする原因になることもあります。皮膚が引き締まることで、涙袋が自然に薄れることがありますが、これは個々の皮膚の状態や施術内容に依存します。
その他、脂肪を除去せずに再配置することでクマを解消する裏ハムラ法で、涙袋を残し、涙袋がはっきり見えるようになります。
目の下のクマと涙袋はどう違いますか?
目の下のクマと涙袋は、見た目は似ている部分もありますが、全く異なる要素です。涙袋は目の下にある自然な膨らみで、笑ったときに特に目立つことが多く、若々しい印象を与え、目元がはっきりとし、親しみやすい印象を作ることができます。
一方、クマは、目の下にできる影や色素沈着による黒ずみ、またはたるみによって生じるものです。クマは疲労感や老けた印象を与えるため、美容上の悩みの一つとなることが多いです。
クマは、目の下の血行不良や皮膚の薄さ、脂肪の突出やたるみによって引き起こされるため、生活習慣や加齢とともに悪化することがあります。涙袋は、逆に年齢とともに薄れたり、目立たなくなることが多く、クマとは対照的な存在です。
クマを解消するためのクマ取り治療は、涙袋を強調させることができるため、クマ取り+涙袋形成という2つのメリットがあります。
まとめ【目の下のクマ取り後の涙袋】
- 涙袋が小さい・目立たない場合は、ヒアルロン酸注入などの美容施術を利用して、涙袋を作ることができます。クマやたるみの治療改善で涙袋をより自然にはっきり見せることもできます。
- 目の下の脂肪を再配置する裏ハムラ法であれば、クマを解消した上で涙袋を残し、涙袋がはっきりと見えるようになり、目の下を改善するだけで顔が明るくなり、若々しい目元になります。