
二重まぶたは、顔の雰囲気や第一印象を大きく左右するパーツです。とくに10〜30代の女性では、写真映え・メイクのしやすさ・可愛さの印象を左右する重要な要素として「理想の二重を叶えたい」というニーズが高まっています。しかし、二重といっても実際には多くの種類があり、まぶたの厚さ・脂肪量・蒙古ひだの強さ・眉と目の距離など、目元の構造によって適した形は大きく異なります。
近年は施術方法も幅広く、埋没法・スカーレス二重術・全切開法など選択肢が増えたことで「逆に何が自分に合うかわからなくなった」という相談が増えています。理想の二重に近づくためには、自分のまぶたのタイプを知り、その上で適切な施術を選ぶことが不可欠です。

今回の記事では、二重まぶたの種類、特徴、一重の分類、日本人に多い蒙古ひだとの関係、理想の二重を選ぶ診断方法、施術別のメリット・デメリットまで、総合的にわかりやすく解説します。
最終的には、「自分に本当に合う二重」を理解し、後悔しない施術の選択ができる状態になることを目指しています。
二重まぶたの種類と特徴(末広・平行)
ここでは、代表的な二重ラインである「末広二重」「平行二重」について詳しく説明します。それぞれが与える印象、まぶたの厚さ・蒙古ひだとの相性、メイクのしやすさなど、多角的に理解すると“自分に似合う二重”に近づきます。
末広二重

末広二重とは?
二重のラインが目頭近くでは、まつ毛のキワに合流し、目尻に向かって二重幅が広がる形です。
特徴
- 自然で柔らかい印象
- 日本人に最も多いタイプ
- 蒙古ひだとの相性が良い
- すっぴんでも違和感がない仕上がり
- 顔が優しく見えやすい
末広二重は、ナチュラルな雰囲気を求める人にとても適した形です。なぜなら、蒙古ひだが多少強くてもラインが負けにくく、自然で不自然さのない二重を作りやすいからです。
平行二重ほどの派手さはありませんが、清楚で優しい印象をつくれる万能な二重といえます。
そのため、初めての二重整形を考えている方や、周囲に気づかれたくない自然な仕上がりを希望する方に非常に向いています。
蒙古ひだが強めの人は末広を選ぶと技術的にも安定しやすく成功率が高まります。
学生・社会人の初めての二重整形では末広が失敗しにくい傾向にあります。
平行二重

平行二重とは?
目頭から目尻まで幅が安定して並行に広がるタイプです。ラインがはっきり出るため華やかさが強く、人気の高い形です。
特徴
- 華やか・大人っぽい印象
- 幅広二重でも自然に見えやすい
- メイク映えする
- 蒙古ひだが弱い人に向く
- 欧米人風のアイホールが作りやすい
平行二重が華やかに見えるのは、目頭側でも二重幅がしっかり存在することで、目全体の縦幅と横幅がより強調され、立体的なアイホールを作りやすいからです。
とくに蒙古ひだが弱い人では、幅広の平行二重でも自然に見えやすく、“大人っぽい・垢抜けた印象”を作りたい人には非常に適しています。
そのため、可愛らしさよりも華やかさや存在感のある目元を希望する方に向いている形です。
平行二重は“蒙古ひだの強さ”で実現しやすさが変わるため、医師に必ず診てもらうのがおすすめです。
まぶたが厚い人は幅を欲張りすぎると腫れぼったく見えるため注意が必要です。
一重まぶたの種類と特徴(脂肪が厚い・薄い・奥二重)

一重まぶたにも複数のタイプがあり、どの施術が適するか、どの二重が自然か、仕上がりの満足度に直接影響します。
脂肪が厚い一重
- 皮下脂肪・眼窩脂肪が多く、まぶたがぷっくり
- 二重を作ってもラインが消えやすい
- 目が小さく見えやすい
- 幅を広げすぎると重たい印象に
脂肪が厚い一重で二重ラインが定着しにくいのは、皮下脂肪や眼窩脂肪が多いことで皮膚の折れ込み自体が浅くなり、ラインが負けてしまうためです。こうしたタイプでは、二重術だけでなく脂肪調整を組み合わせて行うことで、ラインがはっきりしやすくなり、持続力も高まります。
「重さ」を感じるまぶたなら、脂肪調整を取り入れるとスッキリ見えます。
幅広平行は相性が悪い場合が多く、幅控えめの設計がおすすめです。
脂肪が薄い一重
- 皮膚が薄く、まぶたがスッキリ
- ラインが作りやすい
- 二重幅を広げても自然
- メイクの乗りが良い
脂肪が薄い一重は、二重ラインが皮膚に折れ込みやすいため、施術の種類を選ばず綺麗なラインが出やすい特徴があります。脂肪の厚みによる抵抗が少ないので、希望する二重デザインが反映されやすい、いわば“理想のまぶた”と言えるタイプです。
希望が通りやすい“理想のまぶたタイプ”なので、デザインの自由度が高いです。
幅広の平行を希望する場合も比較的自然に仕上がります。
奥二重
- 二重があるがラインが皮膚に隠れて見えにくい
- 大人っぽくナチュラル
- メイク次第で大きく印象が変わる
- 蒙古ひだが強い人に多い
奥二重は一見一重に見えますが、実際には二重ラインが存在しています。ただ皮膚に隠れて見えにくいだけで、ラインの幅を少し整えるだけで表に出てきやすい特徴があります。
そのため、施術では“ラインを浮かせる”ような工夫を行うと、自然で綺麗な仕上がりになります。
奥二重は“自然な透明感”が出るため、強調しすぎない二重を好む人に向きます。
蒙古ひだの強さによっては平行よりも末広の方が自然に仕上がります。
日本人に多い蒙古ひだとの関係

蒙古ひだは、二重のデザインに強く影響する重要な要素です。
自分の蒙古ひだが強いのか弱いのか、まずチェックすることで施術の成功率が大きく変わります。
蒙古ひだが強い場合
- 目頭に皮膚がかぶさる
- 平行二重が作りにくい
- 二重幅を広げすぎると不自然になりやすい
蒙古ひだが強いと、目頭側のラインが皮膚に押されて消えやすいため、平行二重の実現が難しくなります。
幅広の平行を無理に作ろうとすると、ラインが途切れたり不自然に見えるケースが少なくありません。このため、自然で安定したラインを求める場合には末広二重が適していることが多いです。
蒙古ひだが弱い場合
- 目頭がスッキリ見える
- 平行二重との相性が良い
- 幅広にしても自然になりやすい
蒙古ひだが原因で“できる二重”“できない二重”が変わるため、施術前に必ず診断を受けることがポイントです。
平行を希望している場合、必要なら目頭切開で改善できることもあります。
【蒙古ひだ(もうこひだ)とは?】ひどい蒙古襞を自力でなくすデメリットと治療法
末広二重・平行二重の違い/どっちがいいか理想の二重にする診断

ここからは、実際に“自分にはどちらが合うか”を判断する基準を詳しく紹介します。
診断のポイント
- まぶたの厚さ
- 脂肪量
- 蒙古ひだの強さ
- 目と眉の距離
- 骨格(彫りの深さ)
- 希望する印象(可愛い・大人っぽい・外国人風など)
最適な二重デザインは「目元の構造」と「なりたい印象」が一致したときに決まります。まぶたが厚いのに幅広平行を選ぶと不自然になり、蒙古ひだが強いのに平行を希望するとラインが消えやすくなるなど、構造とデザインが矛盾すると違和感が生じるためです。
例えば、可愛い雰囲気が好きな人は末広、華やかな雰囲気を望む人は平行が合いやすい傾向がありますが、“できる形”の範囲を理解した上でデザインを選ぶことが満足度に繋がります。
カウンセリングでは“なりたい画像”だけでなく“自分のまぶたの写真”を複数角度で持参すると、医師側が診断しやすくなります。
あなたの骨格・まぶたのクセを踏まえた提案をしてくれる医師ほど信頼できます。
二重形成の主な施術方法
二重埋没法

二重埋没法とは?
糸でまぶたを留めてラインを作る方法で、切らずに二重を作れます。初めて二重整形を受ける方に適した施術です。傷跡がほとんど残らずダウンタイムが短いため、心理的にも挑戦しやすい施術です。
まぶたが厚い方は脂肪調整を併用するとラインが綺麗に安定しやすく、より自然な仕上がりを目指せます。
| 項目 |
内容 |
| メリット |
・ダウンタイムが短い
・やり直しができる
・自然に仕上がる
・費用が比較的安い |
| デメリット |
・脂肪が多い人は取れやすい
・ラインの持続期間に個人差がある |
糸の留め方(何点留めか)は持ちの良さに関わるため、医師と相談して最適な数を選ぶと安心です。
幅を広げたい場合は“無理のない幅”にするのが自然に見えるポイントです。
スカーレス二重術

スカーレス二重術とは?
埋没法の中でも、特に取れにくさと自然さを追求した施術方法です。糸の通し方にこだわることでラインの安定性が高まり、従来の埋没法よりも取れにくい仕上がりを実現できる施術です。
切開ほどダウンタイムを取れないけれど長持ちする二重が欲しい方に向いており、特に薄いまぶたや奥二重タイプの方とは非常に相性が良い方法です。
| 項目 |
内容 |
| 特徴 |
・表側に傷ができない
・糸の固定が強固
・従来の埋没より持ちが良い
・薄いまぶたや軽い奥二重と相性が良い |
医師によって技術差が出やすい施術のため、症例写真を必ず確認しましょう。
特に“ナチュラルで崩れにくいライン”を求める方に向いています。
二重全切開法

二重全切開法とは?
皮膚を切開して脂肪・組織を調整し、安定した二重を作る方法で、長期維持と幅広平行を求める人に向いています。まぶたが厚くて埋没では取れやすい方や、幅広の二重を長期的に維持したい方に最も適した方法です。
内部の脂肪や筋肉まで調整できるため、重いまぶたでもラインがしっかり見える構造を作れるのが大きな利点です。これまで埋没が取れてしまった経験がある方にも、長期的な安定を得られる方法として選ばれています。
| 項目 |
内容 |
| メリット |
・取れにくく長期的に安定する
・まぶたが厚くても綺麗なラインが作れる
・幅広二重の形成がしやすい |
| デメリット |
・ダウンタイムが長い
・傷跡の改善に時間がかかる
・後戻りしにくい分、修正が難しい |
術後の腫れや内出血を軽減するには“頭を高くして寝る”ことが効果的です。
ダウンタイムを短くしたい人は、術後の冷却と生活習慣の見直しがポイントです。
施術事例【10代/女性 ダウンタイム・腫れが少ない二重埋没法】

二重埋没法は、ダウンタイムが短いことが大きな特徴です。施術自体も短時間で終わり、術後の腫れも少なめです。皮膚を切開しないため、まぶたの形が不自然になりにくく、糸の結び目も表に出ないので、自然な二重をつくりやすい施術です。
当院では、裏側で糸を留める方法ではなく、合併症が出にくい「皮膚の表側から糸を留める埋没法」を採用しています。これにより、安全性の高い二重ラインの形成が可能です。
埋没法が適しているまぶたの場合は、糸が外れたり、ラインが乱れたりすることはほとんどありません。しかし、希望する二重幅が広すぎる場合や、まぶたの状態が埋没法に向いていない場合(適応外)に無理に行うと、ラインがすぐ取れたり、合併症が起こりやすくなります。


術後の経過
- 術後1週間ほどは軽い腫れが残りますが、メイクをすれば針穴はほとんどわかりません。
- 術後1ヶ月になると腫れは完全に引き、ライン上にわずかに化粧だまりが出ることはありますが、メイクを落としても埋没法の跡はほとんど識別できない状態になります。
ダウンタイムの少ない【二重埋没法】腫れが少ない経過
よくあるご質問
日本人に多いのはどの二重ですか?
日本人に最も多いといわれているのは「末広二重」です。目頭側が細く、外側に向かって二重幅が自然に広がる形で、蒙古ひだがある方に特に見られるタイプです。末広二重は柔らかく上品な印象になる一方、二重の幅をしっかり出したい方には物足りなく感じることもあります。
一方で、欧米人に多い「平行二重」は目頭側から幅が一定で、華やかでくっきりした印象になるため、日本でも人気が高まっています。しかし、蒙古ひだが強いと平行にしづらいケースもあるため、まぶたの特徴を踏まえたデザインが大切です。
蒙古ひだが気になるのですが、蒙古ひだの治療をしてから二重にした方がいいですか?
蒙古ひだが強く張っていると、二重ラインが内側まで入りにくく、思ったより幅が狭く見えてしまうことがあります。そのため、理想が平行二重や広めの二重であれば、まず蒙古ひだの改善(目頭切開など)を行うことで、二重ラインも美しく仕上がりやすくなります。
ただし、蒙古ひだを必ず治療しなければ二重が作れないわけではありません。あくまで仕上がりの希望によって必要性が変わるため、診察で現在のまぶたの状態・希望の二重幅・ダウンタイムなどをふまえて決めるのが最も確実です。
自分にあった二重を見つけるのに、一番いい方法を教えてください。
自分に合う二重を見つけるには、まず「まぶたの特徴」を正しく把握することが大切です。まぶたの脂肪量、皮膚の厚さ、蒙古ひだの強さ、目の縦幅や眉との距離などによって、似合うラインや似合わないラインがはっきり変わるためです。
そのうえで、希望するイメージ(自然・華やか・平行・控えめなど)をクリニックで丁寧に伝え、医師によるシミュレーションを受けるのが最も安心です。最近は、医師の経験に基づいた“似合う幅の提案”や、術前の仮ライン確認なども行っているため、施術後のギャップを減らすことができます。
「似合う二重=自分のまぶたに無理がないライン」を知ることが、成功のポイントです。
二重にする施術はいくつかあるようですが、人気の二重治療はどれですか?
現在、最も人気が高いのは「二重埋没法」です。糸でラインを固定するだけの施術で、腫れが比較的少なく、ダウンタイムも短いことから、初めての二重治療として選ばれる方が多いです。また、ナチュラルな仕上がりが特徴で、仕事や学校に戻りやすい点も支持されています。
まぶたの厚みがある方や、しっかりと維持したい方には「全切開法」も選ばれます。切開するぶんダウンタイムはありますが、ラインの持続性や安定感が高い施術です。さらに、傷跡が表に出にくい「スカーレス二重術」のような手技を取り入れるクリニックも増えており、自然で長持ちする仕上がりを希望する方に人気です。
どの施術が最適かは、まぶたの状態と希望のデザインの両方で変わるため、カウンセリングで適した方法を判断してもらうのがおすすめです。
まとめ
- 二重まぶたには、末広二重・平行二重という大きな分類がありますが、どれが似合うかは“顔全体の印象・まぶたの構造・蒙古ひだの強さ”によって大きく変わります。一重まぶたにも脂肪が厚い・薄い・奥二重など種類があり、それぞれに適した施術方法が異なります。
- 施術を選ぶ際には、
1. 自分のまぶたのタイプを理解する
2. 理想の印象を明確にする
3. 医師と“現実的に実現できる形”を話し合う
この3つが非常に重要です。あなたが満足のいく理想の二重を叶えるための一歩となれば幸いです。
- 施術を検討する際は「理想の画像+自分のまぶた写真」を組み合わせて相談すると、医師とのギャップがなくなり仕上がり満足度が上がります。“似合う二重”を知ることこそ、後悔しない二重整形の最大のポイントです。