
目の下のクマやたるみは、年齢を重ねるにつれて多くの女性が抱える悩みです。その中でも、30〜60代の女性に人気のある治療法が「裏ハムラ法」です。目の下の余分な脂肪を適切に移動させることで、凹みや膨らみを改善し、若々しい印象を取り戻せる治療法として注目されています。
しかし手術である以上、「ダウンタイム」が避けられないのも事実です。術後の腫れや内出血の程度には個人差があり、回復までの過ごし方を理解しておくことが安心につながります。今回は、裏ハムラ法のダウンタイムについて、実際の4名の経過写真をもとに「短い軽度」「中等度」「長い重度」のケースを解説しながら、30日間の流れを整理していきます。
裏ハムラ法とは?一般的なダウンタイムと経過

裏ハムラ法とは?
下まぶたの裏側(結膜側)からアプローチし、余分な脂肪を切除するのではなく再配置する手術です。皮膚を切らないため表面に傷が残らず、自然な仕上がりを得やすいのが特徴です。
裏ハムラ法の術後の一般的なダウンタイムは、以下のような流れです。
- 1〜3日目:腫れや内出血がピーク
- 5〜7日目:腫れが少しずつ引き、内出血が黄色〜緑色に変化
- 10〜14日目:日常生活ではメイクで隠せる程度になる
- 1か月後:自然な状態に落ち着き、完成形に近づく
ただし個人差があり、仕事復帰や外出のタイミングは「重度・中等度・軽度」で大きく変わります。
【症例写真1.】ダウンタイムが短い(軽度)内出血ほぼ皆無

軽度の場合は、手術直後でもダウンタイムが最小限に抑えられます。
手術前〜手術直後
静脈麻酔下で行うため、直後は眠いので目が開けられません。

1日目・30日目以降(1ヶ月後)
手術の翌日にも関わらず、内出血はほとんど皆無で、目の下の浮腫・腫脹はあります。
1ヶ月後には、自然な状態に戻っています。

施術1ヶ月の経過【治療前・翌日・1ヶ月後】

【症例写真2.】ダウンタイムが短い(軽度)術後3日間、安静に冷却したため、ほぼダウンタイムなし

手術前〜手術直後
手術直後でも、腫れはほとんどありません。
皮膚の引き締め目的で手術直後にXDフラクショナルレーザーを照射していますので、目の下が赤くなっています。

1日目・7日目(1週間後)
手術の翌日でもダウンタイムはなし。自宅で安静にしてもらい、患部を術後3日間よく冷やしていただいたことで、内出血・腫れはほとんどなく、ダウンタイムがありませんでした。
7日目(1週間後)は、目の下の形が非常に良く、ダウンタイムはほぼ皆無です。

30日目以降(1ヶ月後)
自然な状態に戻っています。

施術1ヶ月の経過【治療前・翌日・1週間後・1ヶ月後】

軽度の症例では、術後すぐに外出できる人もおり、ダウンタイムが少ないことが大きなメリットとなります。
【症例写真3.】ダウンタイムが中等度 3日目も少し内出血

中等度のケースでは、術後3日目にかけて腫れや軽い内出血が見られます。
手術前〜1日目
手術の翌日は、腫れと内出血があります。

3日目・30日目以降(1ヶ月後)
3日目は、左目の下に内出血が現れましたが、化粧をしても構いません。
1ヶ月後には、ナチュラルメイクで問題なく外出可能です。

施術1ヶ月の経過【治療前・翌日・3日後・1ヶ月後】

このレベルであれば、仕事復帰を1週間程度で考える方も多いです。
【症例写真4.】ダウンタイムが長い・ひどい(重度)10日目コンシーラーで隠すことはできる

裏ハムラ法のダウンタイムが「ひどい人」の場合、1〜2週間は強い腫れや内出血が続き、完全に落ち着くまでには約30日かかることがあります。
通常よりも長く、人前に出られるまでの時間がかかりますが、最終的には自然に仕上がるので焦らず経過を見守ることが大切です。
手術前〜1日目:テープを貼った状態
手術直後は強い腫れと内出血が出ています。目の開閉も重く感じ、視界がぼやけやすい状態です。目の下をテープで覆い、外出は難しい状況です。

1日目〜2日目
痛みはジンジンとした鈍痛が続き、腫れはピークに向かいます。顔全体がむくんで見えるため、仕事や外出は控える方が安心です。冷却をしっかり行うことが推奨されます。

3日目〜4日目
3日目:腫れのピークを迎えます。目が開けにくく、左右差がはっきり出る人もいます。強い内出血が目立ち、コンシーラーでは隠しきれないレベルです。痛みは落ち着きますが、熱感やつっぱり感があります。
4日目:内出血の色味が濃く、赤紫から茶色に変化し始めます。腫れは少し落ち着くものの、依然として外見の変化は顕著で、外出や仕事復帰は難しい段階です。

5日目〜6日目
5日目:目の下の腫れは残り、クマのように濃い色が広がっています。下まぶたから頬にかけて黄色〜茶色へ変化していく途中です。まだアイメイクで隠すのは困難です。
6日目:腫れはやや減少しますが、内出血は黄色へと変わり、余計に目立ちやすい状態です。触れるとまだ硬さや違和感があります。

7日目(1週間後)〜8日目
7日目(1週間後):1週間経っても腫れと色味が強く残り、人によっては「殴打痕」のように見えるケースもあります。生活に支障は少なくなりますが、外見的にはまだ厳しい段階です。
8日目:目の下の色味は黄色〜茶色に移行中。腫れは徐々に軽減していきますが、下まぶたのぷっくり感は続きます。マスクやサングラスで隠す人が多い時期です。

9日目〜10日目
9日目:黄色の内出血が広がり、全体にまだら模様のように残ります。目の周囲の皮膚が硬く、笑ったときに突っ張る感覚があります。
10日目:濃い部分は残っていますが、内出血の多くは薄れてきます。「疲れて見える」印象はありますが、コンシーラーで隠すことはできる状態です。

11日目〜12日目
腫れは少しずつ引きますが、左右で腫れ方に差があることがあります。内出血は薄い黄色〜茶色に。人によっては仕事復帰できるレベルですが、違和感は残ります。

13日目〜14日目(2週間後)
2週間経ってもダウンタイムが重い人では、まだ色素沈着のように黄色味が残ります。目の下がやや膨れて見え、写真映えはしづらい状態です。

15日目〜16日目
腫れがほとんど落ち着き、内出血もかなり薄れますが、目の下にクマのような影が残ります。スキンケアや温めで血流を促すことが有効です。

17日目〜18日目
黄色や茶色の色味がさらに薄れますが、腫れの左右差はまだ残る人もいます。

19日目〜20日目
3週間近く経過し、かなり落ち着いてきました。

21日目(3週間後)〜22日目
3週間目でようやく人前に出ても違和感が少なくなります。軽いメイクで隠せる程度まで改善する人が多いです。ただし、触れると硬さやシコリのような感触が残ることもあります。

23日目〜24日目
ほぼ落ち着いていますが、夕方にかけてむくみや腫れが強く出ることがあります。

25日目〜26日目
もうすぐ1ヶ月ですが、日によって見た目の差がでることがあります。

27日目〜28日目
内出血は完全に消え、腫れも9割以上は改善。写真撮影や人前でも自然に見えます。ただし目元に軽い違和感や張りを感じることはあります。

29日目〜30日目(1ヶ月後)
1か月経つと、大部分の腫れや色味は消失します。まだわずかにむくみが残ることもありますが、日常生活では問題ないレベルです。仕上がりの自然さが出てくるのもこの頃です。

施術3ヶ月の経過【治療前・翌日・1週間後・1ヶ月後・2ヶ月後・3ヶ月後】

重度の人は復帰を考えると、10日目にはコンシーラーで隠すことはできますが、2週間程度はダウンタイムを想定しておくと安心です。
手術後のダウンタイムを軽減するには/ダウンタイムの過ごし方

ダウンタイムをできるだけ短く、快適に過ごすためには以下を参考にしてください。
- 冷却を行う:手術直後はアイスパックで目元を冷やすことで腫れを抑える
- 頭を高くして眠る:枕を高くし、血流を抑えて腫れを軽減
- 飲酒・運動を控える:血流が増えると内出血が悪化する可能性あり
- 処方薬をきちんと使用:抗生剤・鎮痛薬で炎症を抑える
- 無理に隠さない:濃いコンシーラーで擦ると回復が遅れることも
過ごし方次第で、腫れや内出血の回復スピードは大きく変わります。術後1週間は安静を意識し、生活リズムを整えることが大切です。ダウンタイムを早く終わらせる過ごし方について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
クマ取りの術後の腫れなどダウンタイムを早く終わらせる過ごし方・気をつけること
まとめ
- 裏ハムラ法は、目の下のクマやたるみを根本的に改善できる有効な手術ですが、ダウンタイムが伴います。症例によって「軽度」「中等度」「重度」と回復スピードに差があり、完全に落ち着くまでには30日程度を見ておくと安心です。しかし、事前にダウンタイムの経過を把握し、腫れや内出血への対処法を理解しておけば、必要以上に不安を抱くことはありません。大切なのは「自分に合った回復の流れを想定して計画を立てる」ことです。
- 裏ハムラ法を検討している方は、ダウンタイムを正しく理解し、自分の生活スケジュールに合わせて準備を整えることで、安心して治療を受けられるでしょう。「裏ハムラ法のダウンタイムを把握して治療したい」という気持ちを持つことが、満足のいく結果を得る第一歩になります。
- 「軽度」の場合は手術直後でもほぼダウンタイムはありません。「重度」の場合はダウンタイムが比較的長く、時間がかかりますが、最終的には自然な仕上がりになるので焦らず経過を見守りましょう。