パーソナルトレーニングジム MsGym

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ダイエット

2023.07.16

【痩せるコツ】炭水化物には痩せやすいモノと太りやすいモノがある

【筆者】南颯斗

中学3年生のときに、「トレーナー」と出会い、憧れから今の職業へ。専門学生時代は、社会人ラグビーのチームトレーナーとして活動。その際、怪我で離脱する選手や、復帰後思うようにプレーできない選手をたくさん見てきました。そのとき私は、一生苦労しないカラダを作れたらいいなと思い、パーソナルトレーナーになることを決意。痛みのないカラダも、ダイエット成功後のカラダも一瞬だけではなく、一生モノにしませんか?お客様の理想を叶えるために、全力でサポートいたします。

いきなりですが、炭水化物には「太る炭水化物」と「やせる炭水化物」があることをご存知でしょうか?

そもそも炭水化物というのは糖質に食物繊維を合わせたもので、太る炭水化物とやせる炭水化物の見極めは含まれる“食物繊維の量によって決まるとされています。

食物繊維には満腹感を高め、腸での糖質や脂質の吸収を遅らせ、腸内環境を整えて腸内細菌の活動を促すなどの肥満を防ぐ作用があります。

簡単に、食物繊維が少ない炭水化物はこのような肥満を防止する作用が低いため「太る炭水化物」とされ、食物繊維の多い炭水化物は「痩せる炭水化物」とされているのです。

 

しかし、やせる炭水化物をただ摂取すれば良いというわけではないです。

ダイエット効果を得るためには、痩せる炭水化物を含む食品を多くメニューに取り入れ、食物繊維を「1日あたり25g以上」摂取することが必要です。

 

では、やせる炭水化物を含む食品とは、どのようなものがあるのでしょうか?

今回は、僕たちがよく食べる白米や小麦粉(パン、パスタ、ラーメンなど)といった精製された穀物と、玄米や全粒粉のような精製されていない全粒穀物を比較しながらみていきましょう。

 

痩せる炭水化物は、加工によって太る炭水化物になる

リンゴを皮つきのまま食べると、皮が硬いため噛む回数が多くなる。
皮をむくと噛む回数が減り、ジャムにするとさらに減り、ジュースにすると噛むことすらなくなる。

皮をむく」、「ジャムにする」、「ジュースにする」といった加工により太りやすくなっていることがわかります。

 

皮のついたリンゴ100gの食物繊維の量は2.5g、これに対して、皮をむくと食物繊維は11.4gに減り、ジャムにすると0.8g、ジュースにすると0gになってしまいます。

ここからわかることは、食物繊維の多い「痩せる炭水化物」でも、食べやすく加工されると食物繊維が減って「太る炭水化物」になるということです。

 

加工によって食物繊維が取り除かれてしまうと、残りは「糖質のみ」になってしまいます。

 

炭水化物 = 糖質 + 食物繊維 ≒ 糖質のみ

食物繊維が減ると食べやすくなり、腸で糖質を吸収しやすくなります。
また、脳は糖が大好きなため「美味しい」と感じて食べる速度を速くし、食べる量を増やそうとする(摂取率を高める)ため、太りやすくなります。

 

では、私たちが良く食べるご飯(白米)やパン、パスタ、うどんの材料である小麦粉といった穀物は、太る炭水化物なのでしょうか?それとも、やせる炭水化物なのでしょうか?

 

太る炭水化物の見極め方

これを見極めるために、その加工の過程を知ることが重要になります。

白米のもとは玄米であり、小麦粉のもとは全粒粉といった全粒穀物になります。
まずは白米の加工(精米)過程からみていきましょう。

 

白米は太りやすい?

ここでは、白米の加工過程から白米は太りやすいかどうかみていきましょう。

玄米は表皮(ふすま)、胚芽、胚乳の3つの部分からなり、それぞれに異なった栄養素が含まれています。

ふすまにはビタミンB、鉄、銅、亜鉛、マグネシウムとともに植物繊維が豊富に含まれています。
胚芽には健康な脂肪、ビタミンE、ビタミンB、抗酸化物質が豊富に含まれています。胚乳にはデンプン(糖質)が多く含まれています。

 

それでは、玄米を徐々に精米してみましょう。

まずは、ふすまを半分(50%)取り除くと『5分米』になり、70%取り除くと『7分米』になります。ふすまだけを完全に取り除き、胚芽を残したものは『胚芽米』になります。そして、ふすまも胚芽も取り除き、胚乳だけになったモノが『白米』です。

精米によってふすまや胚芽を取り除いていくと、含まれる食物繊維がどんどん減っていきます。
玄米の食物繊維の量は100gあたり3.0gですが、精米して5分米になると1.4gと半分になり、7分米は0.9g、白米になると0.5gと玄米の6分の1の量まで減ってしまうのです。

つまり、玄米は食物繊維を豊富に含むため『痩せる炭水化物』になりますが、玄米を精米してふすまや胚芽を取り除いた白米は、食物繊維が少なく、デンプン(糖質)のみになるので『太る炭水化物』になるということです。

 

白米は食物繊維が少ないことから食べやすく、糖質のみなので美味しく感じます。
これが玄米よりも白米が好まれる理由で、結果として僕たちは白米という太る炭水化物が主食になってしまっています。

つぎにパンやパスタなどの材料となる小麦粉の加工(製粉)過程をみていきましょう。

 

パンは太りやすい?

小麦粉のもとは小麦になります。小麦も玄米と同じように表皮(ふすま)、胚芽、胚乳の3つの部分があり、これらを粉にしたものを全粒粉といい、そこから胚乳だけを取り出したものが小麦粉になります。

ふすまには食物繊維が多く含まれているため、ふすまがある全粒粉は『痩せる炭水化物』になります。しかし、胚乳だけを集めた小麦粉はデンプン(糖質)のみになるため『太る炭水化物』になります。小麦粉を使った食品が柔らかくて美味しいのは、加工(製粉)により食物繊維が取り除かれ、糖質が主な材料になっているからです。

玄米や全粒粉といった全粒穀物は『痩せる炭水化物』になるが、これらを精製した白米や小麦粉を使ったパンやパスタ、ラーメンは『太る炭水化物』になります。

 

では、実際に玄米などの全粒穀物はダイエットに効果的なのでしょうか?

 

健康的に「痩せる炭水化物」

全粒穀物の摂取量の増加は肥満のリスクの減少と関連しており、1日あたりの摂取量を30g増やすと、肥満のリスクが7%減少することがわかっています。

これに対して、精製穀物の摂取は肥満のリスクの増加と関連しており、とくに1日あたりの摂取量が90gを超えると肥満のリスクが高まることもわかってます。

 

また、全粒穀物の摂取量を増やすことで、

  • すべての病気による死亡率
  • 心臓病・2型糖尿病結腸・直腸癌の発症率

リスクを13〜33%減少させることがわかっています。

 

白米などの精製穀物の代わりに玄米などの全粒穀物を摂取することは、体重を減少させるだけでなく、病気の発症も抑えてくれる効果があり、健康的なダイエットにつながるとされています。

これが、ダイエットするなら白米や小麦粉などの『太る炭水化物』よりも、玄米や全粒粉などの『痩せる炭水化物』を摂取しようと言われる理由です。

 

では、日本人においても白米を食べると太ってしまうのでしょうか?
詳しくみていきましょう。

 

白米を玄米に置き換えよう!

日本人の主食である白米は、柔らかくて美味しいですよね。
しかし、先ほども言った通り、白米は玄米から食物繊維を取り除いた『太る炭水化物』とされています。

では、日本人が白米を食べることは太ることと関連しているのでしょうか?

 

この調査を行った結果ですが、
白米の摂取量が多いと、白米の摂取量が少ない場合と比較して、1年間で体重が3kg以上増加するリスクが高くなることがわかっています。また、玄米の摂取は体重の増加と関連がないことも示されました。

また、日本人を対象に『太る炭水化物』である小麦粉を使用した精製小麦パンを『痩せる炭水化物』である全粒粉を使用した全粒小麦パンに置き換えると、内臓脂肪が有意に減少することが報告されています。

このように日本人を対象とした研究においても、精製穀物の摂取を減らして、全粒穀物の摂取を増やすことが体重の減少に寄与することが示唆されているのです。

 

私たちが白米やパン、パスタ、ラーメンが大好きなのは、全粒穀物から精製加工により食物繊維が取り除かれ、糖質が主成分になるからです。精製穀物は、その食べやすさや美味しさから単位時間あたりの摂取量が多くなっていまいます(摂取率が高まる)。これが太る要因になってしまうのです。

 

そこでダイエットするには炭水化物を制限しようと言われるのですが、炭水化物をすべて制限するのは精神的にも辛いことです。そこで現代の栄養学は、白米などの精製穀物を玄米などの全粒穀物に『置き換える』ことで食物繊維の摂取量を増やし、健康的にダイエットすることを推奨しています。

ダイエットするときには、白米ではなく玄米やオートミール、小麦粉を使ったパンやパスタではなく全粒粉を使ったパンやパスタ、蕎麦粉の多いお蕎麦を選んで食べるようにしましょう。

 

しかし、ダイエットするには、食物繊維を1日あたり25g以上の摂取が目標になります。精製穀物を全粒穀物に置き換えただけでは、これだけの食物繊維を摂取することは難しいでしょう。
ダイエットを成功させるには、さらに食物繊維を多く含む食品を摂取することがカギになってきます。

 

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